ALLROUND
(日本)
「Place」(06年作)
1.Lost place 2.Selection 3.Your 4.mind 5.ALONE 6.I sing for star
長野県出身の4人組ロックバンドのミニアルバム。
BOOK-OFF某店にて、中古で280円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、メンバーの地元である長野県を中心に全国各地で活動している
バンドで、結成時期は不明だが、10年以上の活動歴が有る様だ。
メンバーの1人がライヴハウスを設立しており、主にそこでライヴを行なっている。
なお、今作当時は4人体制で活動していたが、現在(16年)では
3ピースでの形態を取っている。
ネットでは楽曲の音楽性に関して、
「ツインギターのアンサンブルを活かしつつ、積極的なライヴ活動で
培ってきたエモーショナルな疾走感と、琴線をくすぐる切ないメロディー」
「安定したベースにツインギターが描くノスタルジックで
温かみの有るメロディーが特徴で、アコースティックからメタルまで、
ジャンルに捉われない熱のこもったメッセージを感じられる」
と紹介されていた。
個人的にはエモ系のロックと単純に解釈している。
叙情性を含んだ憂いのギターリフで始まる1曲目は、熱のこもった
エモい疾走感の哀愁走曲。間奏のギターソロ等、メタルっぽい所は有るが
個人的には泣きっぷりが足らないと感じる。
始まりのシリアスに格好良いギターリフがまず良い2曲目は、
エモく、ドライヴ感有る力強い疾走感の走〜疾走曲。
3曲目は、Gt.とBa.の絡みが仄暗く、黄昏た雰囲気を演出するも、
あまり間を置かず加わるもう一本のGt.のアルペジオが哀愁を奏でる事により、
まどろむ様に穏やかな雰囲気へと変わる始まりから、やや唐突に
エッジの利いたGt.の速刻みが顔を出し、リズム隊と共に疾走開始。
途中でテンポダウン有り。疾走感は1、2曲目とあまり変わらないが、雰囲気は若干明るめか。
個人的にはイントロと疾走パートを別々にしても良かったと思う。
イントロ部分の曲調でミドル、スローの曲に仕上げれば良かったのではなかろうか。
4曲目はサビのVo.で始まり、バンドサウンドが疾走開始。
勢い有るハードでワイルドな疾走感が良い感じだ。
間奏などでの疾走する弾き回し等、この曲におけるGt.は今作中、
最も活躍というか良い仕事をしていると思う。
始まりのハードな横ノリギターリフがまず格好良い5曲目は疾走曲。
疾走感は1、2曲目とあまり変わらない。間奏のギターソロはドラマティックだけど
哀愁の度合いに物足りなさを覚える。
ラストの6曲目はアコギとVo.による始まり。このアコギの弾き回しがまず良い。
イントロに続いて疾走開始。疾走感は1、2曲目とあまり変わらない。
イントロが実に良い曲が多いのは好印象。しかし、続く曲本編で
それを活かしきれていないという印象を受ける。
全曲通して走〜疾走といったテンポの曲なのだが、上記の様に
疾走感にあまり変化が無いというか似た様なのばかりなので
多様性に欠けるのだ。中間にミドル、スロー曲が1曲くらい有ればもう少し
印象は違っていたかもしれない。
そして一番のマイナス点は全体を通してVo.が一本調子な所だろう。
曲自体は悪くないだけに勿体無いと思った。
評価 74点
4がオススメだ。