BREATH
(日本)
「Heart of Mine」(03年作)
1.Mary Jane 2.瞳にくぎづけ(Album Version) 3.Warmness 4.アイ・ラブ・ユー
5.Fall in love 6.甘いキッス 7.Bridge(Every Little Thingのカヴァー) 8.渚に消えた恋
9.今もし君の心に僕がいなくても 10.spin 11.重ねてく世界
エイベックス系2人組ユニットの1st。
09年11月7日のDiaryで記した、49枚購入した内の1枚である。
ネットで調べた所、作曲家として活躍していた菊池一仁(Gt.)が
自分のユニットを立ち上げようと、Vo.としてのパートナーを探すために
全国のライヴハウスを回っていた中、路上で弾き語りをしていた金築卓也(Vo.)と
出会った事をきっかけに00年に結成され、01年にデビュー。
その後、05年に解散に至っている。
楽曲の音楽性はミドル、スローテンポ主体のJ-POPなROCK/POPSである。
エイベックス系の割に売れ線度はそれ程高くなく、
ちょいとシンプル寄りのサウンドを聴かせる。ネットでは楽曲に関して、
「エレクトロニカの手法を取り入れつつも温かい手触りの
サウンド・プロダクツと、印象的なメロディーが魅力」
と紹介されていたが、彼等の最大の武器は
Vo.の金築卓也の温もりの有るハスキーな歌声であろう。
4曲目の「アイ・ラブ・ユー」は彼等の代表曲と言える曲だ。
物憂げかつ寂しげな雰囲気を纏った哀愁曲で、
歌い上げるハスキーなVo.が切なく、そして叙情性を加味する。
5曲目はBa.の低音が曇り空の様などんより感を演出するミドル/走曲。
歌メロは憂いと憂鬱が混じった様な暗い雰囲気で始まり、
途中から幾分明るさを持って徐々に盛り上がり、サビで走る。
6曲目はふてくされた様なベースリフを軸に進行するミドルテンポ曲。
間奏等でファンキーな所を見せるぞ。
7曲目は「Every Little Thing」の曲のカヴァー。
まず、イントロの打ち込みっぽいKey.のメランコリックなメロディーが
琴線触れまくりでたまらなくて実に良い。曲本編の方は
ストリングスが荒涼感を醸し出し、ドラマティックさも演出。
原曲よりこっちの方がずっと良いな。
ラストの11曲目は温もりを帯びた穏やかな叙情ミドルテンポ曲だが、
Ba.の低音のトーンゆえか、何処か水の中をたゆたう様な
ゆったりとした感じが有る。
楽曲は決して質が低い訳ではないのだが、華が無いと言ったら
良いのか、聴き手を惹き付けるモノに乏しい印象を受ける。
これでは大きく売れるにはちと厳しいと思うなあ。
個人的にはシンプル寄りな所は良いんだけど、
一部であまり好みじゃない部分が有るので、評価としてはまあ、こんな所だろうか。
評価 75点
4,5,7,11がオススメだ。
「Jukebox」(04年作)
1.Jukebox -Insert 50 cents- 2.Darlin' 3.君がいる家 4.プロローグ
5.Message 6.Chance! 7.Girls & Boys 8.つぼみ 9.満月
10.1 ROOM 11.あれから、そしてこれからも... 12.BREATH
エイベックス系2人組ユニットの2nd。
09年11月7日のDiaryで記した、49枚購入した内の1枚である。
前作から1年後にリリースされた、彼等にとって2枚目のアルバムである今作。
売れ線度のそれ程高くない、ミドル、スローテンポ主体で
ちょいとシンプル寄りのJ-POPなROCK/POPSという音楽性に
特段大きな変化は無いが、華が無い所は少しはマシになったかな。
しかし、前作に有った良い所が大きく減退してしまった。
前作の楽曲は哀愁のメロディーに冬を思わせる冷気を帯びており、
曇りがちというか、ちょいと暗めの曲が多かった。
売れ線モノによく有る脳天気な明るさが無く、そこが良かったのだが、
今作では明るめの曲がほとんどで冷気はあまり感じられないのだ。
前作の売れ行きが悪かったのかどうかは知らないけど、
売れるための方向に進んでしまったなあ・・・って感じさね。
一応、補足しておくけど、売れる事が悪いなんて言うつもりは無いよ。
売れるなら前作の方向で売れて欲しかったって事。
前作にはまだ彼等なりの個性というか・・・、まあ、そういう様なモノが
感じられた訳よ。でも、今作は普通のJ-POPの作品に
ランクダウンしてしまったと感じるのよ。
J-POP愛好家にオススメするならドンピシャだろうが、
そうでないリスナーは大して聴く価値の無い作品さね。
評価 73点
9がオススメだ。