CANDL HEAD
(日本)
「劣情ドライブ」(01年作)
1.SICK ON YOU 2.恋はドラッグ 3.劣情ドライブ 4.I Love You 5.Don't Let Me Down
6.ロマンスの果て 7.マイ・ロードショー 8.メトロポリス 9.カミソリ 10.捏造FANTASY
1stアルバム。
「レモネード」というバンドで活動していたVo.とBa.を中心に結成された
バンドだそうだが、ネットで調べてもよくわからなかった。
楽曲は70年代のロックに歌謡曲の要素を足して現代的にしたグルーヴ感の
有るロック、という感じかな。今まで聴いてきたロックとは異色で、新鮮に感じられた。
1曲目は走曲。全楽器で打ち込む様な力強いイントロから始まり、Gt.が
柔らかくてメロディアスなソロを奏でて歌メロに入る。歌い回しのせいか、
それとも曲調からなのか、せわしないといった印象を受ける。
2曲目はKey.(多分)の仄かな明かりの様な音色のイントロから始まる
陰りを帯びた走曲。開放感有るサビの後の間奏では良い感じのギターソロを
聴かせてくれるのだが、最後で脱力する様な音になるのがいただけない。
4曲目は疾走曲。疾走感は1、2曲目とそんなに変わらないのだが、
曲調がそう感じさせる。メロディーが硬派なら歌い回しは軟派な感じで、
せっかく良いメロディーなのに歌い回しがぶち壊している気がする。特にサビが
気に入らず、アイドルチックでチャラけた様な歌詞と歌い回しが癇に障る。
メロディーは今作で一番気に入っているので、つくづく勿体無いと思う。
5曲目はグルーヴィーで民族音楽っぽさを感じるダンサブルな
ミドルテンポ曲。部分的に入るハーモニカが良い仕事をしているのだが、
間奏ではギャル調のチャラけたコーラスの陰に隠れ気味で、そんなの要らないから
ハーモニカの音色を前面に出してほしいわ。
7曲目はこれまでとは雰囲気が変わって、明るく、陽気なアップテンポ曲。間奏の
ギターソロは曲調とは雰囲気の違う硬派なフレーズで、場違い的な感じがする。
ラストの10曲目はキャッチーな走曲。シングルにするならこの曲が一番適している
と思う。イントロのフォワフォワしたKey.の音が意外に感じる。この手の音の
使い様はHR/HM系に多いが、このバンドで聴けるとは思わなかったな。
メロディーは良いモノを持っている。しかし悪い意味でチャラけてたり
気だるげだったりのふざけたVo.スタイルが何度聴きこんでも
受け入れられなかった。
評価 65点
4,5がオススメだ。