D-SHADE
(日本)
「True」(98年作)
1.BELIEVE 2.MELODY 3.EVER DREAM 4.ENDLESS LOVE 5.WITH THIS TIME
6.hallucination 7.Many-go-round 8.WHITE SNOW 9.Truth 10.I FEEL YOU
広島出身のBreak Out系4人組パクリッシュロックバンドの1st。
馬徳自身が彼等の事を知ったのは、確か97〜98年頃だったと思う。当時は
まだ音楽にのめり込んではいなくて、馬徳の弟が彼等の音源を聴いていた事により、
彼等の事を知ったのだが、最初にバンド名を知った時は
「D-SHADE?・・・SIAM SHADEの親戚か?」
などど思った(実話)程度で、興味は持たなかった。で、社会人になって数年後、
某中古屋で今作が500円くらいで販売されていたので、購入してみたのだ。
ちなみに、上記の「Break Out系」というのは、かつてTV朝日系で放送された
音楽番組「Break Out」から取った。彼等はこの番組で取り上げられ、
後にメジャーデビューしているので、この番組の卒業生として扱われているためだ。
90年代末期に活躍したヴィジュアル系バンドには、この番組の卒業生が割と多いのだ。
ではアルバムの話に行こう。
彼等はヴィジュアル系で括られるバンドなのだが、90年代後半〜末期の
ヴィジュアル系バンドのサウンドは、メロディー面に強く傾いていて
ロック色が薄いのが大半で、彼等の楽曲もその例外ではない。彼等は
90年代末期のヴィジュアル系バンドの中では優れた楽曲を生み出している方なのだが、
致命的な欠点を一つ持っていた。それが上記のパクリだ。
やたらと他所のバンドの曲に似た部分が存在するため、
パクリに寛容ではないリスナーからは酷評されまくっている。
馬徳自身は寛容な方ではあるが、彼等のはちとやり過ぎな気がしている。
1曲目の「BELIEVE」はメジャーデビュー曲であるシングル曲。
Gt.の刻み具合が良いメロディアスな疾走曲だ。間奏のギターソロもカッコ良く、
音の響きが良いのがなお良い。
2曲目は「CRAZE」の「the unclouded day」に似た走曲。
3曲目は爽やかなアコギの音色から始まる走曲。歌メロに入る前のGt.の音に
冬の様な冷たさを感じ、歌メロではアコギの音色が木漏れ日の陽光の様な
仄暖かさを感じさせる。
4曲目の「ENDLESS LOVE」はシングル曲。インディーズ時代の音源でも
収録されていた曲で、そのリメイク版であるメロディアスな疾走曲。
クサい歌い回しのイントロから、Gt.の透き通る様なクリーンの音色で
本編への突入を告げ、少々大仰で荒々しく疾走を開始する。Gt.の刻み具合は
切り刻む様な攻撃性を持って力強く進行し、何処か煽り立てる様な
ストレートなサビへと突入する。曲終盤のギターソロはカッコ良いぞ。
6曲目はアグレッシヴなギターサウンドで始まる変化球的走曲。
Vo.がアグレッシヴな声質ではないため、イマイチ曲と合ってない。
7曲目はCRAZEの「[D]ear [C]ool DEAD」に似た変化球的走曲。
こっちの方は音が軽くてアグレッシヴさも勢いも劣る。
9曲目の「Truth」はシングル曲。ピアノソロから本編に入って疾走を開始する
辺りが「BODY」〜CRAZEへと歌い継がれた名曲「I LOVE YOU」を
想起させるんだけど・・・。彼等にとってのI LOVE YOU的な曲と位置付けて
いいんじゃなかろうか。透明感の有るAメロから力強いBメロへ、そして開放感の
有る爽快なサビへと展開するメロディアスかつキャッチーな曲だ。
ラストの10曲目はCRAZEの「TO THE NIGHT」に似た走曲。バックの
ピアノの使い様、曲調と、一度聴いただけでコレ、あれだろ!?と思ったし。
今作だけに限って言うならCRAZEファンは突っ込みの要素満載だ。
他のバンドに似た部分も有るらしいが、馬徳が気付いたのはこのくらいだった。
あと、シングル曲と他の曲との差が大きいと思う。
評価 74点
1,4,9がオススメだ。