Dope HEADz
(日本)
「PRIMITIVE IMPULSE」(01年作)
1.DOPE DOOM(インスト) 2.virtu@l fuckers 3.TRUE LIES 4.00's-naughties-
5.WING 6.evening rose 7.Foolish Bandit(インスト) 8.PARANOIA PIG-INAuthentic version-
9.GLOW 10.AWAY-precede version-(インスト) 11.GOING STEADY
12.FIRE WALL rev.C(インスト) 13.EYES
1stアルバム。
「X JAPAN」のPATAとHEATH、「hide with Spread Beaver」や
「zilch」での活動で知られるI. N. A.、新人ヴォーカリストのJO:YA。
この4人で結成されたインダストリアル/デジタルロックバンドである。
Gt.が良い音色を奏でているのに雑音みたいな効果音やらデジタルサウンドが
余計なインストの1曲目に続く2曲目はインダストリアル色濃いノイジーで
アグレッシヴな疾走曲なんだが、コレ、ライヴで再現出来るのだろうか?
3、4曲目はスペーシーなデジタルサウンドのノリの良いアップテンポ曲。
3曲目はサビがキャッチーで、4曲目はポップなメロディーの曲だ。
5曲目は最初、ブルージーなGt.の音が聴こえて来たから普通のバンドサウンドの
曲かと思いきや、曲本編に入るとやっぱりデジタルな雰囲気になる。PATAが作曲した
曲で、PATAがこのバンドの前に活動していた「P.A.F」の曲に似た雰囲気の曲だ。
6曲目はドラマティックなバラード。Vo.はエフェクトがかけられてるけど、
要らないだろ、コレ。せっかくの聴かせる系の曲なのにエフェクトのおかげで
Vo.の良さが伝わり辛く、曲の魅力を落としてしまっている。
まあ、これはこの曲だけに限った事ではなく、アルバム全体を通して
エフェクトのかけ方があまり良くないんだけどね。
7曲目はここに来て何故か普通のバンドサウンドによるインスト曲。
全篇こういうサウンドだったらなあ・・・。
8曲目は変化球的走曲。ここまで聴いてくるとこのサウンドに飽きを感じる・・・。
色々なタイプの曲をやってる様であまりそう感じないのは
デジタルサウンドゆえだからだろうか?ギターソロは良いけどね。
飽きを感じて来た所に目を覚ます様なイカシたダイナミックチューンが
来た9曲目。その名は「GLOW」。この曲は今作の中で別格のキラーであり、
問答無用に格好良い。他の曲は聴かなくてもいいからこの曲だけは
聴いとけ!!な1曲だ。Vo.のエフェクトが薄いからVo.の良さが伝わるし
ギターソロも良いぞ。シングル曲だからBOOK-OFFで安く買えるはずだ。
10曲目は笛系楽器の民族音楽風の音色から始まるED的インスト曲。
11曲目はパンキッシュな疾走曲。この曲は好みじゃないな。
12曲目はインダストリアルサウンドのインスト曲。一応Vo.が入ってはいるのだが、
歌モノという感じがしないのでインスト曲と思っていいと思う。
13曲目はスペーシーな雰囲気のミドルテンポ曲。
この曲もエフェクトのかけ方が悪くてVo.が良い感じで聴けない。
某音楽誌を立ち読みしてこのバンドの始動を知った時は、どういうサウンドを
聴かせてくれるのだろうかと期待していたのだが、某複合量販店にて
新古品で500円くらいで購入していざ聴いてみると、思ってたのとはえらい違ってて
アルバム自体も2、3曲程度しか良いと思える曲がなく、ガッカリした。
結果、MY BESTを作るために残しておくだけの存在になっていたのだが、このレビューを
作成するために2年ぶりくらいに聴いてみたら、以前より理解出来る様には
なっていたものの、どうにもインダストリアル/デジタルサウンド色が強過ぎて、
やはり手元に残しておこうという気にはならなかった。残念だ。
あと、個人的にはPATAはHR/HM調のサウンドの方が合ってると思うので、
この手の楽曲でプレイするより、他の人間連れて来た方がいいんじゃなかろうか、と
思うのだがどうだろう?まあ、もう活動休止してるから今更だが。
評価 66点
2,9がオススメだ。
「PLANET OF THE Dope」(02年作)
1.PLASTIC SMILE 2.REINCARNATION 3.MOVE 4.46億年の記憶 5.with
6.Freak out 7.Planet of the Dope 8.You know?
2ndアルバム。
前作リリース後の01年9月にVo.のJO:YAが脱退し、その後任に
元「Ravecraft」のShameを迎える。彼の声質はDope(略)の楽曲には
特に違和感無く聴けるのだが、どちらかと言えばポップ向きなために
力強さに欠け、前任者と比べると個性の面でも劣るため、リスナーへの
アピール力を減退させる結果になってしまった、という印象を受ける。
だが、悪い事ばかりという訳でもない。前作最大の問題点であった
エフェクトの使い方の悪さが多少改善され、楽曲も多少聴きやすいモノに
なり、Vo.面での短所をある程度埋める役割を果たしている。
メインソングライターのI.N.A.によると、今作の作曲面での重要なキーワードは
「分かりやすさ」との事らしい。前作はマニアック感が全体的に漂う作品に
なった、という反省点が有ったそうで、今作ではメロディーを引き立てつつ、
バンドサウンドを前面に押し出せる様なアレンジを意識的に行なったとの事だ。
1曲目はポップさを含んだアップテンポ曲。デジタルサウンドが若干余計に
感じはするけど掴みはOKだ。盛り上がるサビに前作に無いモノを感じた。
2曲目はキャッチーかつグルーヴィーな疾走曲。シンガロングによって
盛り上がるサビは熱く、コーラスも良いのだが、エフェクトが
ノイジー過ぎるな。やるにしても限度ってもんが有るだろうに・・・。
3曲目はPATA作曲の疾走曲。「P.A.F」の曲に似た感じがしたから歌詞カードを
見て確かめるまでもなく、PATAの作った曲だと分かった。
勢いの有る疾走感、そこに熱さの加わるサビ、効果的に盛り上げる
ホーンセクション(多分)。良い仕事してるぞ。
4曲目はスペーシーな雰囲気のミドルテンポ曲。
5曲目はライトな雰囲気のポップなミドルテンポ曲。
売れ線的キャッチー感を含んだ曲であまり好みじゃないな。
6曲目はインダストリアル色が前面に出たノイジーなアップテンポ走曲。
何というか・・・ゴチャゴチャした感じの曲だな。
7曲目はスペーシーなインスト曲かと思いきや、ちゃんと歌詞入りの曲で、
叙情性を含んだメロディーを優しく歌い上げる。
ラストの8曲目はパンキッシュな疾走曲。前作の11曲目よりはマシなんだけど、
今一つ馬徳のロックハートを掴むには物足りないんだよなあ・・・。
1〜3曲目までは良い感じの流れなんだけど、それ以降が今一つ物足りない曲
ばかりなんだよなあ・・・。聴きやすくなったのは良いけど、肝心の楽曲で
満足出来なきゃ意味無いわさ。前作同様、今作も手元に残す気には
なれなかった。つくづく残念なバンドだ。
評価 68点
1,2,3がオススメだ。