DuelJewel
(日本)
「VISIONS」(06年作)
CD Side
1.リインカネーション・フロウ 2.華唄 3.Mxxder Marble 4.茜色の街 5.「カミソリ・・・」
DVD Side
1.華唄(Video Clip)
5人組ヴィジュアル系ロックバンドの2ndミニ。
BOOK-OFF某店にて、中古で200円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、10年以上の活動歴を持つベテランバンドで、その結成は97年。
バンド名のDuelJewelとは宝石の衝突という意味で、
「個々の才能、個性をぶつけ合って何よりも輝く音楽を作ろう」
という意味が込められているとの事。
02年にヴィジュアル系初のアメリカ進出を果たし、その後3年間の内に
7度の米国ツアーを行なう等、精力的なライヴ活動を展開している。
ちなみに、ライヴの日は悪天候である事が多いため、「嵐を呼ぶバンド」と
呼ばれる事が有り、メンバーもこれを認めているそうだ。
楽曲の音楽性は、90年代後期の様なメロディアス路線に
ヘヴィロックと若干のデジタル要素を加えたモノといった感じか。
1曲目はデジタルサウンドに始まり、エッジの効いた
ヘヴィかつハードなバンドサウンドが登場。ミドル〜アップテンポで進行する。
メロウに歌い上げられる歌メロは叙情性を含み、実にメロディアスだ。
サビ後の間奏パートで加工された咆哮Vo.などが聴けるのだが、
ちと引っ込み過ぎな気がするな。
2曲目は和風の歌詞の使い様が面白く、フックの一部として機能する。
疾走するデジタルサウンドに始まり、緊張感を帯びたグルーヴィーな
バンドサウンドが登場し、スタスタとしたリズムでアップテンポで進行。
途中でスタスタリズムが無くなってサウンドが軽くなった感じはするも、到ったサビは
和風情緒を想わせる叙情的にメロディアスな盛り上がりを展開。
聴き所である。このサビを考えれば流れは妥当と言えるか。
3曲目はミクスチャー/ヘヴィロックなミドルテンポ曲で、重みの有る
バンドサウンドで進行。途中でドタドタと速くなったりして、到ったサビは
メロディアスだ。アコギを加えた間奏パートは従来のヘヴィロックでは
なかなか聴けないモノであって面白いな。
唸る様に歌い上げる部分は弱いけど、音楽性的にはこれぐらいで良いのかな。
4曲目は抱擁感の有る優しい感じの曲調の叙情アコースティックチューン。
男のみの合唱で心が温かくなる様な気分を味わわされたのは初めてだ。
バックのアコギも良い仕事してると思うぞ。
Gt.が虚無感を含んだ哀愁のメロディーを奏でるドラマティックな幕開けが
良い感じのラストの5曲目は暗い雰囲気で坦々と進行して
ハードな盛り上がりへと到るのだが、ハードなパートがイマイチというか、
流れとして合ってない。勿体無いわ。
サウンドには00年以前と00年以降、新旧のヴィジュアル系サウンドの要素が
割とバランス良く融合している印象を受けた。それは良いのだが、
昨今のヴィジュアル系バンドによく有る合わないヴォーカルスタイルを
取り入れる部分は個人的にどうしても許容出来無いのよね。
Vo.を生かすも殺すも曲しだい。
曲を生かすも殺すもVo.しだい。
合わない事をやっても曲の良さを殺すだけだから
Vo.の声質とちゃんと向き合おうよ。
評価 78点
1,2,4がオススメだ。