ゲビル

(日本)

「ゲビル烈伝」(03年作)

1.暴言(ライブMC)  2.日ノ丸の元へ  3.若者ヨ立チ上ガレ!!  4.世華の火  5.悪魔〜AKUMA〜

6.朝焼(ディレクターズノーカット)  7.東京ダーツ  8.グットラック-グッと楽苦-

東京都出身の4人組パンクロックバンドの復刻アルバム。

09年5月18日のDiaryで記した、55枚程購入した内の1枚である。

ネットで調べた所、97年に前身のバンド「DARS GEVIL」を結成。

02年に「妖怪人生ゲビル」へ、05年に「祭人生ゲビル」へと改名され、

06年に全米デビューメジャーデビューを果たし、

バンド名も現在の「ゲビル」へと改められた。

今作はプチ・ナショナリズム丸出しのハードコア路線を

突っ走っていたらしい「DARS GEVIL」時代にリリースされ、現在では

廃盤となっているアルバム「命賭の馬鹿」の収録曲の内、

数曲と迷曲1曲で構成されるBestの様な復刻作である。

楽曲の音楽性は馬徳好みロック寄りのパンクなのだが、そこに

和太鼓を持ち込み、演歌の要素が加わったサウンドを聴かせる。

ライヴでのMCを収録した短い1曲目から、そのまま続いて2曲目。

ドッシリとしたバンドサウンドが登場。ブルースハープも加わり、

やさぐれ哀愁メロが吹き回された後、パンキッシュハード寄り

走パートへと展開する。途中から部分的に加わる和太鼓

高揚感を煽る役割だろうと思うけど、どうにも迫力不足だ。

3曲目はバンドサウンドが高揚感を煽る中、右翼辺りが

街宣車とかでやってそうな感じの語りが入り、終わりと共に疾走開始。

ちょいとブルータルな雰囲気が漂う、パンキッシュ攻撃的

疾走を聴かせる。サビの盛り上がりでは演歌っぽさが感じられるな。

激しいドラミングで始まる4曲目はガレージロック寄りの疾走曲かと

思いきや、歌メロでは逆境メロディーの哀愁歌謡パンクと化し、

Vo.演歌っぽさの有る歌い回しを聴かせる。

間奏では(多分)の音色も登場するぞ。

語りのSEに続いて、ハード攻撃的ドライヴ感有る疾走を

開始する5曲目。今一つ盛り上がりに欠ける男コーラスや

女性の「キャー」という悲鳴SEが途中で聴ける。

6曲目「朝焼」不穏かつ荘厳なシンフォニックサウンド

始まりは完全に予想外意表を突かれた。でもってメタル者

受けそうだ。この後、疾走を開始するのだが、何か「X JAPAN」

「Silent Jealousy」みたいな曲だな、と思ったのは馬徳だけだろうか?

勿論、メロディー自体は全然違うのだが、何となくそう感じたのよ。

今作では一番のオススメ曲である。

7曲目はスタジオライヴ録りであろうアコギの弾き語り。

愚痴っぽいやさぐれた歌い回しを聴かせる。

ラストの8曲目はライトポジティヴな疾走曲で締めだ。

野郎シンガロングが盛り上げるぞ。

最近の音源と比べると、バンドサウンドのハードさは今作の頃の方が

好感触なのだが、個人的にはVo.悪い意味で下手なのがねえ・・・。

全くもって駄目とは言わないけど、今作の大きなマイナス点だ。

バンドサウンドだけなら十分合格点なので、ホント勿体無いわ。

まあ、他の音源を聴いてみたいとは思うので、見付けたら手を出してみようと思う。

評価 73点

4,6がオススメだ。

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