HOUND DOG

(日本)

「Big Dipper」(02年作)

1.My Name -A Dice joint-Memphis Trail Mix-  2.MY HEART MY LOVE  3.POPCORN

4.One From The Heart  5.Wonderful World  6.悲しみも抱きしめよう  7.愚か者よ

8.男と女  9.胸いっぱいの愛  10.POPCORN -Lost Highway Mix-

日本の有名ベテランロックバンドの20th。

某複合量販店にて、中古180円で販売されていたので購入してみた。

76年に結成され、80年のデビュー以後、メンバーチェンジ等の紆余曲折を

経ながらも息の長い活動を続けてきたベテランバンドである。

代表曲に"ff(フォルティシモ)""ONLY LOVE"

"BRIDGE〜あの橋をわたるとき〜"などが有り、

89年に決行した日本武道館での15日連続ライヴ

現在(12年4月)でも破られていない記録だ。

しかし、05年以降は大友康平(Vo.)の事務所独立と

他メンバー切り捨て訴訟に発展するなど混乱状況が続いており、

現在の所属メンバーは大友だた1人のみとなっている。

彼等の音楽性は、大まかに言えばJ-POP歌謡ロックという事になるだろうが、

「歌謡曲アメリカンブルージーな要素の他に

打ち込み導入されている大人のロックンロール」

というのが今作における個人的な解釈だ。

1曲目はカラッとしたGt.Ba.打ち込みリズムが絡んで

ブルージーなムードを醸し出すアメリカンなスロー曲。

目立たないけど、バックでKey.湿り気を感じさせている。

2曲目は熱い風が吹き抜ける様な熱気大陸的な雄大さを感じさせる

ゆったりとしたドライヴ感アメリカンなミドルテンポ曲。大友康平の声質に

この手の曲は良くマッチしているのだが、メロディー自体はベタだな。

3曲目はバラード。Vo.ピアノ寂しげ切なく進行し、2番から

バンドサウンドが加わるのだが、個人的にはVo.とピアノだけの方が良いと思う。

4曲目は日常的メロディーライトポップなミドルテンポ曲。

女性アーティストが歌いそうな感じの曲で、ちょいとミスマッチか?

5曲目はノイズエフェクトのかかったハード寄りのミドルテンポ走曲。

ちょいとダンサブルクールながらワイルドさも感じさせる、

そんな感じの曲だな。6曲目のミドルテンポ曲は歌メロは哀愁系だが、

雰囲気自体は穏やか落ち着いた感じだ。

7曲目は打ち込みリズムメインシリアスさを感じさせるアップテンポ曲。

歌メロは良いのだが、この曲だけ聴くとバンドの曲だとは思われない

だろうなあ。8曲目は怪しさ妖艶さを感じさせるグルーヴが放たれる

アダルティックな雰囲気歌謡ロックナンバー。この曲も大友康平

声質に良くマッチしており、個人的には今作で一番の出来だと思うぞ。

9曲目は何処かで聴いた事の有る様なベタなメロディーの

爽快感有るポジティヴライトチューン。

ラストの10曲目は3曲目の別ver.。

最後までダレ無く通して聴けるのだが、全体的な面から見ると

まとまりに欠けるというか、散漫さが感じられる。

「GALNERYUS」の7th「PHOENIX RISING」を聴いた時と似た様な

印象を抱いた(出来自体はGAL(略)の方が圧倒的に上である)。

大友康平の声質はアメリカン向きなんだし、そっちの方向一本に絞って

進んだ方がずっと良いモノを作れると思うのだが、どうだろう?

あと、ベタなメロの曲を無くす努力もして欲しいのだが、

彼等はJ-POPのシーンで長らく活躍してきた訳だし、これは今更無理だろうなあ。

評価 71点

2,7,8がオススメだ。

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