古川昌義
(日本)
「FOREHEAD」(99年作)
1.写真 2.FRIEND 3.夏の花 4.夢の途中 5.ギターの船で
6.写真(INSTRUMENTALLY) 7.時計 8.もうすぐ逢える 9.迷い
大阪府出身のシンガーソングライター兼スタジオミュージシャンの2nd。
ネットで調べてみると、「鈴木雅之」、「CHAGE and ASKA」、
「古内東子」等、数多くのアーティストのツアーやレコーディングに参加し、
NHKの某ドラマの音楽を担当したりもしていて、日本では有名なギタリストらしい。
今作は某複合量販店にて、新古品で500円くらいで購入した。
いつもの事ながら、この人の事は全く知らないジャケ買いだった。
当初は良いと思える曲が3曲しかなかったので、MY BEST用に置いとくだけの
存在だったのだが、このレビューを記すために3年ぶりくらいに聴いたら
受け入れられる様になっていたので、手元に残す事にした。
1曲目はアコギとチェロが織り成すノスタルジックなメロディーに乗せて
しみじみと歌うスロー曲。チェロが奏でる哀愁や寂しげな音色が
ノスタルジックな雰囲気を増大させる。良い仕事してるぞ。
2曲目はのどかで暖かみの有る牧歌的なメロディーの曲。
曲の持つ優しい雰囲気に目を閉じて浸ってみるのも良いかも。
3曲目は叙情性を含んだメロディーのミドルテンポ曲。サビでは
ノスタルジックな雰囲気が加味され、叙情性を増大させる。
4曲目はミドルテンポ曲。イントロのGt.の音色が陽光を思わせ、穏やかに進行する
A、Bメロは、3月頃の春になる前の、まだ寒さの残る時期を想起させる。
サビは大陸的で雄大な雰囲気のメロディーに展開し、コーラスがそれを強調する。
5曲目はゆったりとしたメロディーのスロー曲。
その曲調は何処か慎ましやかで優しく包み込む様な感じがする。
6曲目は1曲目のインスト版。時代劇的な和の雰囲気を感じる。
7曲目はミドルテンポ曲。3、4曲目と似た様な雰囲気で、それをもう少し明るくした様な曲だ。
8曲目はノスタルジックな哀愁の叙情ミドルテンポ曲。間奏以外では
深みの有る叙情メロディーで進行し叙情性の度合いは今作一番だ。
ちょっとDr.が前面に出過ぎな感じがするけど。
ラストの9曲目はピアノとストリングスが織り成す美しいメロディーに乗せて
歌われるバラード。心地良い余韻に浸れるぞ。
楽曲は20代後半〜それ以降が好みそうな大人向けの曲で、高品質の
楽曲揃いだ。ギタリストが作った曲なので、ギターが前面に出た曲が
幾つか有る。10代〜20代初めのヤングにはウケ辛いだろうが、
大人向けだからと敬遠するには勿体無いと思うぞ。
評価 82点
全曲オススメだ。