JERRY BUILT
(イギリス)
「UPSTARTS」(04年作)
1.Receivers 2.Marriage 3.Patience 4.A Is B
5.Near You 6.You Are Yours 7.Genus
サリー州出身のエモ/メロディックパンクバンドのミニアルバム。
11年1月6日のDiaryで記した、15枚購入した内の1枚である。
ネットで調べた所、活動を開始したのが01年。元々はサリー州を中心に
活動していたメンバー2人によるサイドプロジェクトとしてのスタートだったという。
英国の音楽専門誌「Kerrang!」にて、
「03年イギリスで今、最も刺激的なニューバンド」と評され、
「世界ベストニューパンクバンド10組」の一つとして
その名を挙げられた経歴を持っている
UKアンダーグラウンドシーンの注目株なのだという。
楽曲の音楽性は、Key.によるカラフル/ピコピコなポップ感を加えた
ドライヴ感溢れるエモ/メロディックなパンクサウンドで、
「GET UP KIDS」辺りを思い起こさせるモノだという。
1曲目はSEと台詞で始まり、ダイナミックなバンドサウンドが登場。
緊迫感と爽快感が同居するハードな疾走を展開し、スクリームも放つ。
・・・といってもメタル寄りのスクリームではないけど。
続く2曲目もほぼ同様の疾走曲。エッジの効いたリフを含めた
ギターサウンド等、バンドサウンドの力強さは個人的に凄く良い。
その力強さをもってのドライヴ感と疾走感に溢れた疾走パートは
実にエキサイティングでロック者である馬徳にはたまりません。
「ロック最高!!」の叫びを上げたくなる快感がァァァッ!!
3曲目は憂いを帯びたメロディーのミドルテンポ曲。Gt.のアルペジオ等による
ちょいと叙情的な所も有れば力強いバンドサウンドを聴かせる所も有りよ。
アクセルを噴かす様なイントロが良い感じの4曲目で疾走再開と思いきや、
歌メロからはミドルテンポでロックなりのヘヴィサウンドを聴かせる展開へ。
エッジの効いたギターサウンドが良く、到ったサビで疾走へ。
Key.のピコピコサウンドがこれまでよりちょいと目立っているのが
何か邪魔というか、引っ掛かるのよね。
5曲目は叙情的なGt.が聴ける黄昏た感じのミドルテンポ曲。
Key.が赤子をあやすための器具から流れる音色っぽくて
これまた引っ掛かるなあ・・・。
6曲目で疾走再開するものの、何か勢いに欠ける上に歌メロに入ると
テンポダウンする展開がまた・・・。テンションまで下がった。
最初から最後まで爆走しようよ、ねえ・・・。曲自体は悪くないけどさ・・・。
ラストの7曲目はラストらしい締めくくりの疾走曲。
曲自体は悪くないんだが、やはり最初の勢いは取り戻せなかったなあ。
1〜3曲目までは良い流れだったのに4曲目からズレだした。
で、結局最後までそのズレを修正出来無かった。
楽曲にもっと多様性が欲しいし、曲展開ももっと考えなきゃ駄目だ。
Key.の使い様にも疑問を感じる所が有ったしなあ。
まだまだ荒削りで精進が必要だが、将来性としては悪くないモノを
持っていると思う。課題が次作で克服されている事を期待したい。
評価 79点
1,2がオススメだ。