MIND ODYSSEY
(ドイツ)
「KEEP IT ALL TURNING」(94年作)
1.POSSESSED BY YOU 2.THE REAPER 3.BECAUSE OF YOU 4.ILLUSIONS
5.FIRE IN THE SKY 6.ODYSSEY 7.KEEP IT ALL TURNING 8.OPEN FIRE
9.STRANGER IN THE CITY 10.I'VE OPENED MY EYES
1stアルバム。
元々は「GRACIOUS VIOLENCE」というバンドで活動していた
マリオ・ル・モール(Vo.、Ba.)とフォルカー・シュルツ(Dr.)が、バンド解散後に
2人の新メンバーを加えて結成されたのがこのMIND ODYSSEYだ。
商品帯を見ると、
「次世代のジャーマンメタルシーンを担う超大型バンド」
などと記してあるから期待していたのだが、
1曲目。イントロでDr.が入った所でもう「あれ?」って思った。
何かショボく感じたのだが、それは当たってて、本編までショボかった。
メタルという割には曲に隙間が多くて、「これは普通のロックじゃないのか?」
と思える曲で不安になった。2曲目は1曲目よりはマシなものの、
やはり何処かショボくて、「買ったのは失敗だったかな」、とすら思い始めた。
そんな気分を吹き飛ばしたのが3曲目の「BECAUSE OF YOU」だった。
1、2曲目のショボさからは予想もしなかったメロディアスなキラーチューンだ。
浮遊感の有る歌メロではGt.が仄かな煌めきを放つ音色を奏で、
徐々に盛り上がって飛翔感を感じる魅力的なサビへ突入する。
間奏のギターソロは哀愁を含んでエモーショナルに流れる。
4曲目の「ILLUSIONS」はゆらめく様なGt.の音色が静かに奏でられる中、
Vo.が加わり、やがて疾走を開始するドラマティックな曲だ。曲展開から
プログレっぽさも感じる。テンポダウンした際のメロディーは寂しげだったり
甘美な印象を受けたりする。盛り上がるサビこそないが疾走とメロディーの良さで
それを気にさせない。
5曲目はこれぞジャーマンな疾走曲の「FIRE IN THE SKY」。
ツーバス爆走している部分は疾走感、力強さが増し、
サビではシンガロングが加わり、厚みを増す。
ただ、曲中に入るコーラスは余計に感じる部分が有るな。
今作は3、4、5曲目に尽きるな。正直、それ以外の曲は特に気にかかる事は
無かった。出来の良い曲とそうでない曲がハッキリしている。
評価 54点
3,4,5がオススメだ。