MITSUO
(日本)
「Born in the Sun」(94年作)
1.Starting Over〜太陽をつかめ〜 2.Freedom World 3.Easygoing 4.Keep On Rollin'
5.Heart & Soul 6.With Me 7.夏のRevolution
長崎県出身の歌手のミニアルバム。
本名は「中島満雄」。
HPが有ったので見てみると、結構昔から活動しているらしく、80年代半ばから
バンド活動を開始し、90年代初期に「PLANET EARTH」、「メデューサ」
というバンドでの活動を経て、93年にソロシンガーMITSUOとしてデビューに到る。
今作はMITSUO時代に残した唯一のミニアルバムである。
楽曲はJ-POP的なアメリカンハードで、要するに売れ線系のサウンド
なのだが、個人的には好みなので問題無しだ。Vo.は実力十分の本格派で、
時に無駄に熱苦しい歌唱を聴かせるが、まあ、許容範囲なので良しだ。
1曲目はミドルテンポ曲。Gt.が部分的に奏でる情熱色のエモい音色が
まず良いな。サビの歌唱も熱く、エモーショナルで良い。
2曲目は疾走曲。アメリカンハード系の曲って疾走曲があまり無いから
期待してなかったんだけど、これは良いぞ。跳ねる様なGt.のリフ、
叙情っ気混じりの歌メロ、情熱混じりに心地良く快走するサビ、
これでギターソロがイカシてれば確実に悶絶出来たのだが・・・ちと残念。
まあ、それでも今作におけるキラーである事には変わりないが。
3曲目は夕焼け頃のメロディーのミドルテンポ曲。
4曲目は1曲目同様、Gt.の情熱色のエモい音色が良いミドルテンポ曲。
情熱色の濃さはこちらの方が上だな。若干憂いを帯びたメロディーで進行し、
開放感の有る明るいサビに到る。ギターソロが割とあっさり終わって
しまったのはちと物足りないな。
5曲目もミドルテンポ曲。攻撃性を漂わすギターサウンドが良く、
時に妖艶さをも放つ。サビの歌唱が今作で一番無駄に熱苦しい。
6曲目はバラード。ピアノの暗く悲しく切ないメロディーに乗せて
静かに歌い上げる。2番に入るとストリングスが入り、次いでバンドサウンドが
加わり、壮大かつドラマティックな曲調へと展開する。情感込めて
歌い上げるサビはクサく、ギターソロは前半泣きを放ち、後半は感情的な
音色を聴かせる。そしてラストのサビ繰り返しへ。あぁ、たまらん!!
7曲目はシングル曲であるキャッチーなミドルテンポ曲。普通、シングル曲ってのは
売れるモノが求められるというのに、最初に聴いた際にはこの曲が
一番しっくりこなかった。メロディーの明るさは今作一番なのだが、
他の曲と比べると感触が違う感じがするから、それが原因かもなあ。
今作はBOOK-OFF某店にて、250円で購入した。いつもの事ながら、
この人の事は全く知らないジャケ買いだった。当初は良いと思える曲は
2曲目だけで、MY BEST用に置いとくだけの存在だったのだが、
このレビューを記すために3年ぶりくらいに聴いたら、受け入れられる様に
なっていたので手元に残す事にした。
評価 78点
1,2,6がオススメだ。