モリナオヤ

(日本)

「エンドレスツアー」(00年作)

1.不器用マニュアル  2.エジソン  3.空の魚  4.ラクガキに心をこめて  5.プレゼント

6.スノーマン  7.夕空の紙飛行機  8.キミが笑顔でいるように  9.エンドレスツアー

10.消えないシャボン玉  11.バイバイまたね

大分県出身のシンガーソングライターのアルバム。

BOOK-OFF某店にて、中古250円で販売されていたので購入してみた。

ネットで調べた経歴をまとめると、

18歳で上京し、自らデザインした小物露店で販売し生計を立てる他、

自ら作詞作曲した歌を弾き語る。また、イラストレーターとしても活躍している。

00年にメジャーデビューを果たし、02年までにシングル4枚、アルバム1枚を

リリースしている。以降、現在(11年5月)に至るまで音楽以外に

アート映像関係等、幅広い活動を展開している。

ネットでは楽曲の音楽性に関して、

まるでクレパスで描いた様な牧歌的かつ爽やかな純情風景の

超ポップで鼻歌必至なメロディーと直球のみの真っ向勝負な作風で

いい大人が聴くと、こそばゆくなる様な少年時代の思いにかられる

と紹介されていた。

間奏等でちょいとカントリーっぽい所の有る穏やか日常的メロディーの

1曲目とKey.叙情性を演出し、爽やかに疾走する2曲目。

アタマ2曲でJ-POPに対してそれなりの懐の広さを有する馬徳の許容範囲を

超えるポップさに襲われるが、次の3曲目はアコギフォークっぽい

フレーズを奏で、夕暮れ時の様な黄昏の雰囲気を持った

ノスタルジックなメロディーが胸に迫る叙情哀愁チューンだ。

4曲目は温かみの有るメロディーの中、アコギがちょいと爽やかさ

感じさせる穏やか日常的メロディーの曲。

5曲目の走曲は弾む様に打ち込まれるDr.が前面に出て、それが

曲調の軽快さ力強さを助長しているライトナンバー。

6曲目はGt.アルペジオBa.の低音と絡んで憂鬱な雰囲気

演出し、同時に冬季の様な寒気を感じさせるスロー曲。

到ったサビは優しい盛り上がりを展開し、幸せな気分にさせられるな。

7曲目は夕暮れの仕事帰りの帰り道を彷彿とさせる哀愁曲だ。

切ない音色のピアノリフ(多分)が寂しさ辛さ疲労感を感じさせ、

良いアクセントであり、バンドサウンドとは別にドラマティックな場面を

描いている様に思える。到ったサビは幸せな温かみを感じさせる

温和な盛り上がりを展開。これまた実に良い聴き所である。

8曲目のアップテンポ曲は明るさ溢れるキャッチーポジティヴチューン。

9曲目は皆で盛り上がろうぜ的にアッパーなサビが聴ける

明るく楽しいノリアップテンポ曲。

10曲目は青春パンクに通じそうな雰囲気とメロディーのアップテンポ曲。

ラストの11曲目はピアノのメロディーに乗せて歌い上げ、途中から

バンドサウンドが加わってドラマティックさが加味され、サビで盛り上がる。

今作は全体的には温かい感じで、明るく幸せに溢れたポップ作である。

時にこっ恥ずい程に甘く青臭く甘酸っぱく切ない

ストレートな分かり易い言葉で表す等身大の歌詞

甘い歌声で、馴染み易いキャッチーなメロディーに乗せて歌い上げる。

心躍る様なリズム感ポップ者には実に心地良い事だろう。

個人的には上記のこそばゆくなるというのがよく分かる。

ハードなサウンドを好むリスナーからすれば今作など軟弱ポップス

一言で片付けられてしまうだろう。馬徳としてもメロディーは良いけど

ポップさの度合いがちとキツくイマイチだったしなあ。

まあ、ポップス者聴く価値十分だと思うのでオススメしておこう。

評価 73点

3,6,7がオススメだ。

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