冥実 誠

(日本)

「METALLIC SURVIVOR」(不明)

1.PROLOGUE  2.METALLIC SURVIVOR  3.SHADOW SHOW  4.THE DAY

5.LUST POWER  6.FLASH BACK  7.GOOD NIGHT  8.FOR EVERMORE(インスト)

ヴィジュアル系ソロ・アーティストの1st。

09年7月18日のDiaryで記した、約30枚購入した内の1枚である。

ネットで調べた所、幼少の頃より習い始めたピアノをきっかけに

中学時代よりソルフェージュ、高校時代に和声学のレッスンを受け始め、

音楽大学作曲科にてクラシックに基づく作曲理論を学んだ、という

経歴を持ち、自らサウンド・アクターと名乗っている。

今作では作詞作曲レコーディングミックス編集等、

制作における一連のスタジオワークを1人で手掛けたとの事だ。

楽曲の音楽性は、個人的にはプログレ要素を含んだ

ヴィジュアル系テクノポップと解釈している。

ネットでは後の作品に関して、「覚醒美と幻想美の漂う

アンビエント・テクノが独自のトランス感を生み出している」

と紹介されていた。今作においても、それに通じる所が感じられるな。

1曲目は坦々としたリズムが展開する中、プログレっぽさを感じさせる

Key.メロウに奏され、ミステリアスな雰囲気も演出する。

途中で語りが登場するが、下手な上にサウンドプロダクションの悪さ

酷く目立ってるな。

2曲目はテンポ以上の疾走感を演出するSyn.メロディアスに奏される

Key.が聴ける走曲で、ポップながらシリアスドラマティックでもある。

Vo.素人レベルの下手さで語りより酷いかも。

3曲目はポップながら憂いを含んだ走曲。Syn.の使い様はメタラー

アピール出来そうだが、Vo.のせいか、30年近く前の

アイドルポップスっぽく聴こえる。

4曲目は1曲目の様に坦々としたリズムが展開し、Syn.荒涼とした

アトモスフェリックさを演出。Key.の哀愁リフドラマティックさ

演出する。途中で男女の語りが登場するも、よく聴こえない

J-POP寄りのドラムリフが聴ける5曲目は様式美を感じさせる

シンフォニックサウンド凍て付く様な冬の情景を想起させる

ドラマティックな走曲で、北欧モノが好きなメタラーに強くアピール

出来るだろう。バンドサウンドがイマイチなのが残念だが。

6曲目は歌謡ポップス寄りの走曲。

7曲目はまどろむ様な穏やかさを感じさせるメロウな曲だ。

ラストの8曲目は1曲目のインストver.だな。

楽曲の出来どうこう以前にVo.がハッキリ言って酷過ぎる

ちゃんと実力の有る者を起用してればもっと良い印象を抱けただろうに。

おそらく、90年代初期辺りの作品だろうけど、当時のインディーズ作品

しては、まあ、出来の良い方だと思う。割とメタラーにアピール出来る所も

有る様に感じられたしなあ。欧州産B級プログレッシヴHR/HM

好きなメタラーならば許容出来るのではなかろうか?

ちなみに、現在(11年1月)では「SYCLIMA」名義で活動しており、

ゴシックをイメージした世界観の中に打ち込みを駆使したクラシック音楽

演っているらしい。You tubePVを見る事が出来るので、

興味の有る方は見てみると良いだろう。

評価 72点

4,5がオススメだ。

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