Non

(日本)

「beside」(99年作)

1.Birthday Song  2.冬の情熱  3.星の線路  4.青空の椅子  5.永遠の旅人

6.雲と時計  7.大切な友達  8.Dear K君  9.Eveの前に  10.I hope so〜明日へ〜

11.夢を忘れないで〜New Lotin Version〜  12.Beside

北海道出身の女性シンガーソングライターの2nd。

某複合量販店にて、中古500円で販売されていたので購入してみた。

ネットで調べた所、98年にデビューしたシンガーソングライターで、

97年に他界した作詞家・大津あきらの最後の弟子である。

ピアノでの弾き語りを得意とし、デビュー当初から毎年40本前後の

ピアノ弾き語りライヴをこなし、ラジオのパーソナリティとしても活躍している。

ちなみに、今作収録の「星の線路」NHKの連続テレビ小説

「すずらん」で挿入歌として採用されているので、覚えている人もいると思う。

楽曲の音楽性は歌謡ポップスである。オススメ出来る年齢層は

少々上の20代以降で、10代のヤングにはウケ辛いわな。

彼女の歌声は清純派と例えられそうな透明感有る澄んだ声質で、

伸びやかに歌い上げる高音域の柔らかい歌声が特徴だ。

癒し系と言っても良いかもなあ。

1曲目は静寂を感じさせるアカペラコーラスで進行し、

1番の終わりからメロディーが登場。アダルティックな雰囲気を持った

メロウ温和なメロディーが展開する。

過去を顧みる様なピアノのメロディーに乗せて歌い上げる2曲目は

静か慎ましい始まりから徐々に哀愁の度合いを濃くしていき、

情感込めて歌い上げるサビへと到る。

ピアノストリングスによる儚げにドラマティック美しい調べの

イントロがまず良い3曲目。静かに流れるピアノのメロディーに乗せた歌声が

行き先で待っている大切な人への思いを馳せる様な

雰囲気感じさせる。2番からバンドサウンドが登場。

間奏のコーラス胸に迫るモノが有り、終わりへと向かう中の

歌謡曲的なストリングスの舞い華やかに美しいぞ。

5曲目「永遠の旅人」暗く重い雰囲気を纏った慟哭の曲。

ピアノ悲しみに満ちたドラマティックなメロディーに絡む

ストリングスドラマティックさを助長、または演出。慟哭の盛り上がりを

展開するサビでは泣きを放つエモーショナルな歌唱が聴ける。

7曲目は「別れ」を強く感じさせる曲だ。ピアノの静かなメロディーに乗せた

歌声が歌詞の様な光景ドラマティックに思い描かせる。

徐々に盛り上がり、到ったサビでは悲愴さを強く感じさせる

エモーショナルな歌唱が聴ける。ストリングスも盛り上げに

一役買っているが、間奏のソロパートは笛系楽器との絡みも含めて

叙情的実に良いぞ。

9曲目は憂いを帯びたドラマティックシンフォニックサウンドの

イントロに期待を抱くも、曲本編に入ると普通の歌謡ポップスへと展開。

ちとガッカリだが、曲自体は悪くないな。サビに80年代っぽさを感じる。

11曲目は鬼平犯科帳のED曲に通じる、和の雰囲気を持った

スパニッシュな哀愁を奏でるアコギが聴ける曲で、郷愁を含んだ

叙情的なメロディーと哀愁を歌い上げるVo.の絡みは情緒的だ。

ラストの12曲目は安らぐ様な穏やかさを感じさせるアコースティック曲。

楽曲は高品質で、個人的にはシリアスな曲に高評価

だが、多様性にはちょいと乏しい印象を受けたし、若干だけど

あまり好みじゃない曲が有るのが残念だわ。

とはいえ、ポップス者ならば確実に一聴の価値有り言える作品だ。

ウケそうな年齢層とか気にしない一般リスナーにもオススメするぞ。

評価 80点

2,3,4,5,7,9,10,11,12がオススメだ。

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