Nude air

(日本)

「FLY BUTTERFLY」(03年作)

1.Fly Butterfly  2.Party  3.Stay  4.Dear  5.ショホウセン  6.Love Fighter

男女4人組ロックバンドの1stミニ。

BOOK-OFF某店にて、中古108円で販売されていたので購入してみた。

ネットで調べた所、01年に結成されたバンドで、関東関西を中心にライヴ活動を展開。

07年に活動休止するも、翌08年に活動再開。以後はマイペースに活動を

続けているとの事だが、14年に5年振りのライヴを行なった後は音沙汰が無い。

多分、まだ解散はしていないと思われる。

楽曲の音楽性に関して、バンドのウェブサイトでは下記の様に紹介されている。

「ポップなのにハード、キュートなのにワイルド。

切なさを感じながらも熱くなれるのが"細胞攻撃型激情ポップ"。

骨太ロックなサウンドに胸キュンなメロディーを乗せて、

細胞レベルでアナタの感性を刺激するバンド」

某音源試聴サイトでは具体的なジャンルとして、

パワーポップロックポップパンクと有り、

商品の帯には知的でポップなエモーショナルロックと有った。

個人的には、ポップパンクエモ等の要素が混在する

骨太寄りのロックと解釈している。

1曲目は、何か問題を抱えていて、その事に煩悶(はんもん)する様な

憂いを帯びた暗い雰囲気のミドルテンポ曲。

喧嘩腰なギターリフで始まる2曲目はミドルテンポ曲。

何気に好戦的な意欲を感じさせ、Gt.がその雰囲気作りに大きな役割を果たしている。

3曲目はスロー〜ミドルテンポ曲。苦悩と孤独感が同居する様な

ギターリフ(?)Ba.の低音が絡んで雰囲気を醸し出し、Vo.を加えて

ちょいとドラマティック寄りの進行を聴かせる。

開始から一分を過ぎた頃になってDr.が登場し、盛り上がるサビへと至る。

二番からはDr.を加えて上記と同様の進行を展開するが、サウンドの感触が

骨太寄りになり、雰囲気が薄れてしまうのが残念だ。

4曲目はGt.(多分)Vo.暗影(あんえい)を感じさせるイントロから

唐突にバンドサウンドが登場するのだが、これは展開としてイマイチ

イントロを全く活かせておらず何のためのイントロなのか

思わさせられる。これなら最初からバンドサウンドでスタートしても良かっただろうに。

肝心の曲本編は、不穏な空気が漂う憂いのメロディーのミドルテンポ曲。

サビは泣きが入っていてエモいな。

5曲目は間奏歌メロのパートで、それぞれ違うギターリフが用いられている。

明暗が分かれていて、間奏はちと暗め。歌メロのは明るめだ。

双方に共通するのは力強さを感じさせるモノであるという事。

肝心の曲はというと、ギターリフがリズム隊と絡んでコミカルなノリを見せつつ

ミドルテンポで進行。歌メロはポップだ。至ったサビはキャッチー

コーラスも顔を出すぞ。

ラストの6曲目はパンキッシュなアップテンポ曲。力強さを感じさせる

ハードにドライヴィンな疾走感好印象だ。また、若干テンポダウンした

怪しい雰囲気のパートを展開させる事で、幾らかドラマティックさ

加味されているか?サビは疾走感が幾分勢い増しで、コーラスも加わる。

評価のし辛い作品だな、というのが率直な感想。

まず、サウンドプロダクションの問題なのか、全体的に何処か暗い感じがする。

そのため、ポジティヴ側の曲も明るくなりきれていないのだ。

次に、楽曲面においては、一曲一曲は標準より上の出来だと思う。

しかし、曲順の不適当さも有ってか、一枚のアルバムとして見ると、

イマイチまとまりに欠ける印象を受けてしまう。

楽曲以外の部分でのマイナス点がアルバム自体の低評価に繋がってしまっている。

それが実に残念であり、勿体無いと思う。

評価 73点

5、6がオススメだ。

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