大橋利恵
(日本)
「Realize」(97年作)
1.Prologue(SE) 2.Sleepless Summer 3.Shiny Lucky Lady(Album Mix) 4.今日はHoliday
5.Everybody, Shake Up!(Album Mix) 6.Believin' In Your Love 7.Someone loves you(インスト)
8.Walking In The Hard Rain 9.Close To You 10.Let's Make Love(Album Version) 11.夏の果てには
東京都出身の女性歌手の1st。
10代の頃に某雑誌のグラビアコンテストに優勝した事が有り、その後、
歌手活動に向けて動き出し、94年に歌手デビューに至るという経歴を持つ女性だ。
今作は某複合量販店にて、中古で500円くらいで購入した。
いつもの事ながら、彼女の事は全く知らないジャケ買いだった。当初は
良いと思える曲が2、3曲しかなかったので、MY BEST用に置いとくだけの
存在だったのだが、このレビューを記すために3年ぶりくらいに聴いたら
受け入れられる様になっていたので、手元に残す事にした。
今作を聴いた際にまず思った事は、
「Every Little Thing」みたいなサウンドだな、というものだったが、
それもそのはずで、楽曲のプロデュースは当時Every Little Thingの
メンバーだった五十嵐 充が担当している。Vo.的にはEvery(略)の持田香織より
彼女のVo.の方が好みなので、その辺りが今作を受け入れられた要因の一つだろうなあ。
彼女の声質は93年頃に黄金期を迎えていたBeing系の女性歌手に
よく居た様な声質で、歌い回しによっては「ZARD」っぽい所が有る。
必要無いだろ、と思うSEの1曲目に続いて始まる2曲目はミドルテンポ曲。
えらいBeing系のサウンドに似てる上に、歌い回しもZARDみたいで、
知らずに聴いたら間違える人がきっと居るだろうな。まあ、Being系の
サウンドは好みなので、この曲は普通に受け入れられた。
3曲目はシングル曲で、サビから始まるEvery(略)調の躍動的で
キャッチーな元気一杯系アッパーチューン。
4曲目は都市圏での日常を想起するCity Sound調のミドルテンポ曲。
歌っているのが女性だからか、思い浮かぶイメージは2,3人組の女性なんだよな。
5曲目は華やかさを演出するKey.(多分)で始まるEvery(略)調のシングル曲。
A、Bメロは憂いを帯びて進行し、サビでは明るく、前向きな感じに展開する。
6曲目は不安げな重々しいイントロで始まるEvery(略)調の歌謡バラード。
火曜サスペンス劇場のED曲で使われそうなこの手の歌謡バラードは
好みではあるのだが、曲に含まれるEvery臭さが何か引っ掛かるんだよな・・・。
この手の曲は間奏でギターソロが何気に頑張ってたりするんだけど、
この曲でもそれは当てはまる。
インストの7曲目に続く8曲目はEvery(略)調のCity Soundっぽさを含んだ
ミドルテンポ曲。ダンス系の歌謡曲によく有りそうなイントロはイマイチだが、
曲本編に入る前にGt.が奏でる官能的な音色は良いな。
9曲目はEvery(略)調のダンス系アップテンポ曲。サビはモロに
Every(略)の曲調なんだけど、こういう曲はあまり好みじゃないんだよなあ・・・。
10曲目は緊張感を感じるイントロから始まるEvery(略)調のシングル曲。
何か中途半端な憂いや切なさを感じるメロディーの走曲だ。
ラストの11曲目はBeing系サウンドのバラード。この曲でも歌い回しが
ZARDに似ている。Every臭さが今作中一番薄いので一番良いな。
穏やかながらも切なさを含んだ叙情メロディーは個人的に
ツボなので、心地良い余韻に浸れる。
仕方が無い事だが、やはり何度聴いてもEvery臭さが引っ掛かるんだよな・・・。
全曲Being系サウンドで通してくれりゃ気に入っただろうになあ。
彼女の声質はBeing系のサウンドの方が絶対に向いている。
本当、勿体無いねえ・・・。あと、一応、手元に残す事にはしたものの、
Every(略)の曲の様なサウンドは飽きが来やすいので、
いつまで手元に残っている事やら・・・。
評価 70点
2,3,4,5,6,11がオススメだ。