POSSIBILITY
(日本)
「Thanks Giving Day」(02年作)
1.WWW 2.日本 3.音風 4.PASS 5.生きろ 6.39
神奈川県出身の5人組ミクスチャーロックバンドの1stミニ。
某複合量販店にて、中古CDの半額セールが行なわれていた際に購入した。
ネットで調べた所、99年に結成され、現在(10年7月)でも活動を続ける
活動歴10年以上のベテランバンドである。
「Dragon Ash」のツアーで前座を務めるなど、約8年もの長い下積み
(インディーズでの活動)を経て、07年にメジャーデビューを果たしている。
「キャッチーなメロディーと2MCによるメッセージ性の強い
リリックが武器」とネットで紹介されていた彼等の
楽曲の音楽性はヒップホップ、レゲエ、ハードコアパンク等の
要素が絡んだ幅広い音楽性を感じるミクスチャーロックである。
まあ、昨今では特に珍しくもないモノさね。
エモーショナルなギターリフに絡まるBa.の低音が憂いを感じさせる
シリアスな幕開けの1曲目。歌メロではギターリフは無くなるが
憂いやシリアス感は幾分残っている。到ったサビは重厚なバンドサウンドと
MCの躍動感有る歌唱による力強い展開を聴かせる。
シリアスな曲調のせいか、ラップ歌唱があまり気にならず、
それ所かちょっと良いかも、とか思ってしまった。
思い悩む様な曇りがちな雰囲気の2曲目。
MCはそれを無視する様に、アクティヴに言葉を吐いていく。
3曲目は南国風の雰囲気とノリで進行するも、時おり醒めた感じの
静かで叙情的なパートが顔を出す。明暗を表現してるのかな?
MCはそんなの関係無しに、アクティヴに言葉を吐いていく。
4曲目はおやすみ的メロディーのスロー曲。
5曲目は精神的などんより感の有るミドルテンポ曲。
Ba.が叙情的なトーンで弾かれ、アコギが寂しげな雰囲気を演出する。
MCは雰囲気に沿った歌い回しを聴かせる。
ラストの6曲目はライトでポップな楽しいノリのミドルテンポ走曲で締めだ。
全体的な評価としては、この手の音楽性を好む人にアピールするには
楽曲面で物足りなさを感じるのが正直な所。
個人的には6曲目の様なライトでポップな楽しいノリの曲は
相変わらずあまり好かないのだが、今作では1曲目の様な
シリアスな曲調ならばラップ歌唱でも受け入れられる余地が有る
というちょっとした発見が有った。
たまたまその曲が良かっただけというのも有り得るけど、出来れば
1曲目みたいな路線を強く押し出した作品を聴いてみたい。
POSSIBILITYでも何処のバンドでもいいから、そういう方向の作品を
作ってくれないだろうか。
評価 71点
1がオススメだ。