Raspberry Circus
(日本)
「シャボンの未来図」(99年作)
1.デジタル世界に舞い降りたアナログ時代のロマンティスト 2.Kiss Me ・・・ 3.シャボン玉の夢
4.飛べ飛べ!! Red Balloon 5.無重力ランデブー 6.サヨナラ ・・・・・・ 7.MICRO COSMO
8.Hot な夜を Fight で Go! 9.淡い苦い涙 10.星空のミュージカル 11.空と翼
福岡県出身の4人組ロックバンドの1st。
BOOK-OFF某店にて、中古で250円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、90年に前身のバンド「Steacy Roxx」が結成され、
95年に「Raspberry Circus」へと改名。TV朝日系で放送された
音楽番組「Break Out」のイベントライヴへの出演経験が有り、
関係のレーベルからの音源のリリース等、
約9年の長い下積みを経て、99年にメジャーデビューを果たしている。
その後、バンドは02年に解散に至っている。
楽曲の音楽性はグラムロックである。ネットでは
「ノスタルジックなメロディをポップにしたサウンド。
ロマンとセンチメンタリズムが同居した歌が
めちゃくちゃ心に染み渡る」と紹介されていた。
楽しい雰囲気に溢れた明るく、穏やかなミドルテンポ曲の1曲目。
部分的に加わるピアノもコミカルに軽快に弾んで雰囲気を助長する。
2曲目はロックンロール寄りのグルーヴィーな走曲。
ちょいと暗めの雰囲気で、ダンサブルなギターリフが良い味出してるな。
艶かしい感じで歌い上げるVo.も曲調に合っている。
3曲目は穏やかだが憂鬱にも感じられる日常的メロディーのミドルテンポ曲。
5曲目の走曲はBa.の弾き回しが動的に走り行く様を思わせると同時に、
そのトーンが叙情的な雰囲気を醸し出す。
6曲目はハード寄りな力強い進行を聴かせるミドルテンポ曲。
8曲目はのんびりとしたミドルテンポ曲。馬徳はど素人ゆえに
奏法を説明出来無いのだが、Gt.が面白いリフ(多分)を弾き回す。
9曲目は黄昏た雰囲気を持ったノスタルジックな哀愁ミドルテンポ曲。
そのメロディーに乗せて歌い上げるVo.は物悲しさや泣きの
情緒を感じさせ、良い仕事をしているな。
ラストの11曲目はメロディアスかつミステリアスに奏でられる
Gt.のアルペジオがまず良い仕事をしている。絡むバンドサウンドは
ミドルテンポで進行。切なく、ドラマティックで孤独感を感じさせる。
何となくフォーク歌謡っぽいかな?
ジャケ写のメンバーのルックスから、ヴィジュアル系のバンドだろうと
思っていたのだが、そちらで括られてはいない様だ。
普通にヴィジュアル系なモノを期待すると、確実に肩透かしを喰らうだろう。
馬徳自身がその良い例だから。
グラムロック好きにアピール出来るモノはそれなりだと思う。
捨て曲は無いけど、楽曲には物足りなさを感じたし、メロディー派を
満足させるにも今一つだ。・・・まあ、この後が全く期待出来無いという
訳ではないので、次作ではこの欠点が克服されている事を願う。
評価 72点
2,6,9,11がオススメだ。