佐久間 学
(日本)
「迷走」(93年作)
1.BROKEN GLASS 2.君を守りたい 3.ハローガール 4.FROZEN LOVE
5.ガラクタみたいに 6.BYE BYE DREAMER 7.KEEP ME'S DISTANCE
8.STANDING ON THE DREAM & SUN 9.WHO IS CRYING NOW
10.UNDERGROUND CINDERELLA GIRL 11.GRADUATION
札幌出身のシンガーソングライターの4th。
佐久間 学では最初に購入したアルバムである。
今作は馬徳が人生において、初めて購入したアルバムであり、
音楽の嗜好がHR/HMの様な激しいものへと移りつつある現在(08年12月)に
おいてもなお馬徳のロックハートを掴んで放さない良盤だ。
この人を知ったのは馬徳が中学2年生の頃。当時、某ラジオドラマの
OPとEDのテーマ曲を彼が担当した事から興味を持ったのだ。中学2年生に
三千円という金額はとても高価なものだったので、ある意味大きな冒険だった。
これ以降、馬徳がまともに音楽に興味を持って、ロックやポップスの音源を
購入する様になったのは社会人になってからだった。
ではアルバムの話に行こう。
今作はメロディー重視でとても聴き易いので、初めての人でも
割とすんなり入って行けると思う。この人の最高傑作だ。
1曲目は明るさと陰りが交互に展開する疾走曲。
時折入るピアノの短い旋律が良い味を出している。
2曲目は上記の某ラジオドラマのED曲だった甘美なバラード曲。
ピアノのメロディーに乗せて歌われ、神々しいサビではBa.とDr.が加わる。
間奏のギターソロは短くも、柔らかく明るい哀愁を放つ。
メロディー派リスナーには是非とも聴いてもらいたい一曲だ。
3曲目は明るく軽快な聴き心地の良い疾走曲。
4曲目はカラッとした雰囲気の、ポップさを含んだアップテンポ曲。
AメロBメロも良いが、キャッチーで爽やかなサビがとても良い感じだ。
5曲目は疾走曲。Key.(多分)のキンキンした音色が流れると、
天気雨の中を車で走り、虹の見える光景を想起させる。
6曲目は力強く突っ走るストレートな疾走曲。
7曲目は上記の某ラジオドラマのOP曲だったメロディアスな曲。2曲目同様、
この曲もメロディー派リスナーには是非とも聴いてもらいたい。
8曲目は疾走曲。焦りを表現した様なイントロのGt.から、何かに追われる様に走る。
9曲目はミドルテンポ曲。ピアノの音色が雨が上がった後を想起させる。
10曲目は暖かく優しい雰囲気のミドルテンポ曲。
目を閉じて聴き入り、雰囲気に浸るのも良いだろう。
ラストの11曲目はミドルテンポ曲。曲名通り「卒業」の光景が思い浮かぶ。良い曲だぞ。
本編終了後、新たにブルースっぽい曲調のメロディーに
展開するが、これは隠しトラックなのだろうか?
この人は決して実力の無い人じゃないと思うのだが、報われる事無く
マイナーから抜け出せないのが一ファンとして非常に残念だ。
評価 87点
全曲オススメだ(特に2,7)。