高橋 瞳
(日本)
「sympathy」(06年作)
1.Get the future 2.青空のナミダ 3.孤独な群衆 4.コトノハ 5.evergreen 6.Beatin'
7.メロディ 8.約束 9.もうひとつの夜明け 10.SKULL 11.僕たちの行方 12.16
宮城県出身の女性歌手の1st。
09年5月18日のDiaryで記した、約55枚購入した内の1枚である。
04年のSony Music Auditionにおいて、2万人の中から選ばれ、
CDデビューを果たした女性である、というプロフィールよりも、
デビュー曲がガンダムの主題歌というビッグチャンスによって
オリコン1位を獲得し、平成生まれの歌手として初めての首位という
オマケまで付いた、という説明の方が分かり易いだろうな。
ちなみに、女性歌手のデビューシングルの初登場1位は、内田有紀以来だそうだ。
楽曲の音楽性はJ-POPなROCK/POPSで、
馬徳の好みから大きく外れた様な曲は無いのだが、彼女が所属している
Sony Music(略)関係の楽曲によく有る雰囲気の曲がほとんどで、
個性の欠片も無いのがマイナス点だ。
まあ、彼女は作曲していないのでそこは仕方無いが、作詞の方では
数曲担当しているので、その辺りは評価出来るな。
Vo.に関しては、今作当時の彼女はまだ16歳ゆえ、まだ幼さの
取れていない声なのだが、安定した歌唱を聴かせてくれるぞ。
1曲目はオルガンの様なKey.が印象的な疾走曲。曲調にはシリアスなモノを
感じるのだが、彼女のVo.が加わるとポップな感じになってしまうな。
「Do As Infinity」の曲に有りそうな、叙情的な音色のGt.で始まる2曲目の
「青空のナミダ」は某アニメの主題歌に使用された曲で、今作を聴くまでは
サビしか聴いた事が無かったので期待してたのだが、曲展開に不満有りだ。
イントロの後、疾走を開始。良い感じなんだけど、サビへの到り方が何か
イマイチだ。サビまでのメロとサビメロがあまり合ってない気もするし。
4曲目は悲しげで寂しげな叙情メロディーのミドルテンポ曲。
バックで雰囲気を助長する音色を奏でるGt.が良い仕事をしているぞ。
こういう曲の方が彼女には合っていると思うなあ。
5曲目はミドルテンポ曲で、同じSony Music(略)所属だった
バンドルの「ZONE」の曲に有りそうな雰囲気の曲だな。
6曲目はライトでポップな楽しいノリのアップテンポ曲。この曲も彼女の声との
相性が良く、サビ等で手拍子が加わると盛り上がって良いね。
静かな始まりの8曲目はミドルテンポ曲。ゆっくりと盛り上がって、到ったサビは
感情を吐き出す様なエモーショナルな曲調になる。
9曲目は走曲。歌メロは思い悩む様な、叙情的な音色を奏でるGt.で始まり、
不安げに走り出す。曲調は活動的なモノへと展開し、到ったサビは
アトモスフェリックで、見付けた光に向かって走る様な疾走を聴かせる。
10曲目はアップテンポ曲。膨張感の有るDr.とそのリズムがパワフルさと
グルーヴを生み出す。ポップなメロディーは良質なモノで、
キャッチーさの加わった華やかなサビが聴き所だ。良いねえ。
11曲目は上記のガンダムの主題歌に使われたミドルテンポのハードチューン。
Vo.がサウンドに力負けしてる気がするのは馬徳だけだろうか?
まあ、曲自体は好きなんだけどね。
売れ線に片寄り過ぎてはいないし、メロディーの良い曲も多いのだが、
個人的には何処か物足りないというか、イマイチのめり込めなかった。
J-POPに対してはそれなりの懐の広さは持っているつもりなのだがなあ・・・。
彼女の声質が好みじゃないという訳ではないし。
それとも、Sony Music(略)系のサウンドだからだろうか?
評価 76点
1,4,6,7,8,9,10,11がオススメだ。