TAKUI(中島卓偉)
(日本)
「POWER TO THE MUSIC」(04年作)
1.存在 2.ROCKIN' PROPOSE 3.SPARKLE MAN 4.NAKED
5.POWER TO THE MUSIC 6.だったらひとこと言わせてよ 7.Without You
福岡県出身の男性歌手の4th。
TSUTAYA某店にて、新古品で500円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、94年に中学卒業と同時に単身上京し、
音楽専門学校で知り合ったメンバーと「MAGGIE MAE」というバンドを結成。
池袋を中心にライヴ活動を展開するも、バンドは98年に解散。以降は
「TAKUI」としてソロ活動を開始し、99年にメジャーデビューを果たす。
「今まで以上に幅広い音楽性で表現していきたい」という
気持ちから、06年に本名の「中島卓偉」へと改めている。
大のBEATLES好きで多大な影響を受けており、自分でも
「よりポップでより伝わりやすい曲を作りたい」と思っている。
彼は歌唱力において群を抜いて定評が有り、今作においても
楽曲をグイグイ引っ張るパワフルなVo.が堪能出来よう。
声質というか、声の放つ雰囲気と言った方がいいかな?
それが「Janne Da Arc」のyasuに似た感じだ。
自身初のセルフプロデュースである今作のテーマは
「シンプルに、簡単に、わかりやすく」。
洗練された印象を受けるROCK/POPSが収録されているぞ。
彼の作品には7曲入りのミニアルバムが多いのだが、曲数が多いと
聴く側が消化不良を起こす事への配慮なのだという。
まあ、物足りないと思うかどうかは人それぞれだろうけど。
1曲目はポップさの有るキャッチーなメロディーながら
ダイナミックなギターサウンドの効いたリフで進行。到ったサビの
胸を焦がす様な哀愁を含んだ叙情メロが聴き所だ。
2曲目のミドルテンポ曲ではイントロや間奏でスケール感の有る
ロックなりにヘヴィなサウンドを展開。歌メロは陰の有る雰囲気だが、
歌い回しはポジティヴだ。力強い盛り上がりを展開するサビは
何処かで聴いた感じのメロディーだが、良しとしよう。
3曲目は日常的なコミカルさを感じさせるノリの良い進行を展開。
割とあっさりとサビに到るのが何か勿体無い気がするな。サビは1曲目に
似ているが、こちらは活力に溢れた力強い様を感じさせる。
4曲目は骨太のバンドサウンドを聴かせるミドルテンポ曲で、
エッジの効いたギターサウンドが部分的に登場。
ハードな盛り上がりに応じた力強い歌唱を聴かせる。
5曲目は重量感の感じられるヘヴィなギターサウンドで放つリフが
爆走感をも演出する。開放感の有るサビは2曲目と似た感じだ。
6曲目のミドルテンポ曲はグルーヴ寄りのクールなリフが聴ける
ちょいとダーティーな感じの曲調ながら、サビはライトなモノになる。
明るいサビばっかりっていうのもなあ・・・。
ラストの7曲目は叙情的なバラード。・・・まあまあだな。
Janne Da Arcのyasuの様なVo.は個人的にはあまり好かない
というのも有るのだが、通して聴いた感想としては
全体的に今一つ物足りないというのが正直な所。
中途半端にハードだったりヘヴィなバンドサウンドがまず頂けない。
良いメロディーなんだけど、ほとんどライトなのばかりで
似た様な感じのサビとか、曲展開等にも不満を感じたしなあ・・・。
J-POPばかり聴いてる様なノーマルリスナーならともかく、
ハード/アグレッションとメロディアスの両立を求める
ロック者やメタル者にはあまりオススメ出来ないな。
期待しての購入だっただけに、残念だわ・・・。
評価 73点
オススメは無し。