TIMESLIP-RENDEZVOUS
(日本)
「ELMIRAGE-HERE TODAY, HERE AGAIN」(00年作)
1.ELMIRAGE 2.BETTER THAN YESTERDAY 3.IT'S GONE NOW 4.DILEMMA MONSTER
5.OPEN THE GATE 6.BRAVO HUMAN 7.MOONLIGHT DRIVE 8.REAL LIFE 9.ANYWHERE
10.BE MY WAY 11.約束の地 12.GOOD LUCK TO YOU 13.ONE VISION
3rdアルバム。
元々はバンド名程度しか知らなかったのだが、某複合量販店にて、
新古品で500円で販売されていたので購入してみた。
1曲目はエフェクトが掛かった(多分)まどろむ様な雰囲気の小曲。アコギの
音色に乗せて、「BLANKEY JET CITY」の浅井健一と「LUNA SEA」の
河村隆一を足した様な、個性的な声質の持ち主である近藤金吾のVo.が
雰囲気を助長する様に歌い上げる。
バンドサウンドとVo.でけたたましく幕を開ける2曲目はヘヴィかつポップな
ミドルテンポ曲。杭を打ち込む様なDr.と低音の音塊を放つBa.が
前面に出た重量感の有るサウンドでありながらポップさを感じるのは、
メロディーだけでなく、Vo.の影響が強いからだろう。ヴァイオリンが
目立たなくも入ってるけど、無くても良いな、コレ。
3曲目もミドルテンポ曲。Ba.が曇り空の様なメロディーを演出しつつ進行し、
サビで雲間から太陽の光が差し込める様なメロディーへ展開する。
5曲目はミドルテンポのメッセージソング。アコギの音色と鼓動の様な
バスドラ(多分)、そこにエフェクトが掛かった(多分)叙情メロディーに乗せて、
Vo.が過去を、自分を省みる様な歌詞を歌い上げる。淡々としている様で
妙に何かを訴えかけて来る様なこの曲は今作のキラーだ。
部分的に入るハーモニカも良い味出してるぞ。そして最後はヘヴィかつ
エモーショナルなバンドサウンドを聴かせて幕を閉じる。
ノイジーなGt.のイントロで始まる6曲目はライトな雰囲気のミドルテンポ曲。
サビはキャッチーなのにノイジーなGt.のおかげで分かり辛くなっている。
これまでの曲調に合わせるためなのかは分からないが、無理にヘヴィにして
曲の良い所を殺す事は無いだろうに・・・。
8曲目は怪訝な感じのメロディーで始まり、途中から叙情性混じりの
エモーショナルなメロディーへ展開し、サビは温和な雰囲気のメロディーになる。
怪訝メロからエモメロへの移りはちと強引な気がするな。
9曲目のミドルテンポ曲はこれまでとは雰囲気が変わって、荒涼とした
雰囲気のメロディーにGt.が憂いを帯びさせる音色を奏でつつ進行する。
そしてサビで明るい雰囲気になる・・・・・・のは別に良いんだけどさ、
このサビで明るい雰囲気になる曲展開は今作多いぞ。
こういう曲の時くらいはもっと別の曲展開を聴かせて欲しかったなあ・・・。
10曲目は真っ白な感じの清らかな雰囲気の中、アコギとストリングスが
織り成すメロディーにVo.が絡まる事により、天国の様な世界観を演出する、
聴き心地の良い曲だ。
12曲目は今作で一番親しみ易い、明るく、ポップなアップテンポ曲。
他のアルバムを聴いた事が無いので、今作だけで彼等のサウンドを
ジャンルで括るとすれば、ギターロックという事になると思う。
楽曲はミドルテンポ主体で疾走曲が一曲も無いので、疾走曲好きには
オススメ出来無いし、玄人向けの楽曲なので理解するには聴き込む必要が
有るだろう。馬徳自身、何度も聴き込んでやっと理解出来る様になったし。
個人的には好みからズレてる部分が有るけれど、
彼等が実力の有るバンドである事は間違い無いと思う。
評価 75点
2,5,10がオススメだ。