The Turtles
(日本)
「four Sale」(98年作)
1.RASPBERRY WAY 2.SWEET CANDY 3.男の子 女の子 4.ガールフレンド
5.WILD HONEY PIE 6.GIRL FROM MARS 7.ボクはロケットマン 8.彼女はグルーヴィー
9.DO THE TURTLE! 10.おやすみチャーリー 11.RASPBERRY WAY(Reprise)
大阪府出身の4人組ロックバンドの2nd。
09年11月7日のDiaryで記した、49枚購入した内の1枚である。
ネットで調べた所、結成は94年。大阪を中心にライヴ活動を展開していた。
96年にコンテストで優勝を飾り、同年の秋に上京。翌97年に
メジャーデビューを果たしている。00年に活動休止に至るが、
05年に活動再開。以降はマイペースで活動を続けている。
楽曲の音楽性はUK寄りのポップロックなのだが、バンドサウンドは
パワーポップ寄りであり、割と骨太で力強いモノを聴かせる。
曲によってはKey.をメインとしたサイケデリックな空間を混在させているぞ。
ネットでは楽曲の音楽性に関して、下記の様に紹介されていた。
「60年代のブリティッシュ・ビートをベースに
70〜90年代のポップ・エッセンスを凝縮し、融合させた
ポップファン感涙のサウンドが彼等の持ち味」と。
Key.によるレイドバックなリフがフェードインする始まりの1曲目。
ストリングスが絡み、続いてバンドサウンドも登場。
夕暮れ時を思わせる穏やかなインスト曲かと思いきや、歌唱有りだった。
正直、歌無い方が良かったな。
2曲目はリズム隊がダンサブルな横ノリを展開。
Gt.が絡むとコミカルだ。明るく、時にちょいと憂鬱っぽさが顔を出し、
到ったサビで疾走。Key.が疾走感を演出する。
3曲目はミドルテンポ曲。Gt.がいかがわしさを演出する様に弾き回され、
リズム良く弾かれるKey.はポーズを取る様を想起させる。
途中から盛り上がっていき、コーラスも何処かヤングなノリを感じさせる。
穏やかながら皆で盛り上がろうぜ的なサビは
シンガロング必至と思われるキラー級のキャッチーさが有る。
4曲目は爽やかな様でいて、競争でもしている様な動的さの有る疾走曲だ。
サイケデリックだったり、ちょいとヘヴィだったりな5曲目は
1曲目同様、歌無い方が良かったと思う。
6曲目は物憂げなメロディーのミドルテンポ曲。
ドリーミーな始まりの7曲目は何処か気だるげながら力強く進行。
時に叙情的なメロディーも聴かせ、到ったサビは最後に生命力溢れる
盛り上がりを聴かせるぞ。間奏からはストリングスも加わり、
最後の盛り上がりへと到る。
8曲目はネットにゴーゴーダンス調と有ったけど、何処がそうなのか
分からなかった。まあ、グルーヴィーではあるけど。
イントロや間奏でアメリカン寄りのノリの良いギターリフが聴けるぞ。
9曲目は楽しく、晴れやかにポップな走曲。
ホーンセクションが陽気に、華やかに盛り上げる。
10曲目はBa.が眠気を誘いそうにゆったりと弾き回され、
Gt.(多分)がサイケデリックにゆらめき、Key.がホワホワした音色を放つ。
各楽器の絡みがまどろむ様な、ドリーミーな雰囲気を醸し出すスロー曲だ。
ラストの11曲目はサイケデリックなKey.をバックに
語りやSEなどが登場する訳分からん曲だ。
楽曲は通常ならナヨナヨしたポップスになりそうなモノだが、
メロディーのポップさとバンドサウンドの力強さは上手い具合に融合を
果たしており、力強さとポップさの双方を楽しめるモノに進化したと
言えるのではなかろうか。アグレッションは期待出来無いけど、
音楽の好みの幅を広げてみたいロック者は
一度聴いてみてはどうだろう?
評価 78点
2,3,4,7がオススメだ。