X-WILD
(ドイツ)
「SO WHAT!」(94年作)
1.Can't tame the wild 2.Dealing with the devil 3.Scarred to the bone 4.Wild Frontier
5.Skybolter 6.Beastmaster 7.Kid racer 8.Into the light(インスト)
9.Freeway devils 10.Mystica deamonica 11.Thousand guns 12.Different, (so what)
RUNNING WILDを脱退した面々が新たに結成したバンドの1st。
BOOK-OFF某店にて、中古で250円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、「RUNNING WILD」を脱退したアクセル・モーガン(Gt.)、
ヤンス・ベッカー(Ba.)、ステファン・シュヴァルツマン(Dr.)の3人と
英国人のフランシス・ヘンリー・ナイト(Vo.)によって結成されたバンドである。
すでに解散しているが、それまでにアルバムを3枚リリースしている。
ネットでは楽曲の音楽性に関して、
「やってる事がRUNNING WILDと全く同じで、
力技でゴリ押しする、勢いだけが最高に良いメタル」、
「Vo.までロックン・ロルフそっくりの奴を連れて来られると
ギャグでやってるんじゃねえかと疑いたくなる」、
などと酷評されているが、メンバーにしてみれば
「こういう音楽が好きなんだから仕方無い」んだそうだ。
ちなみに、プロデューサーも本家を担当していた人物だという。
そういう訳で、本家を聴いた事が有るリスナーは大体想像が付くだろう。
馬徳は本家に関しては未聴なので分からんけど、
個人的には正統派のパワーメタルと解釈している。
1曲目は重苦しいダークな雰囲気の中、バンドサウンドが緊張感を
演出するイントロから性急な感じのGt.とカウントを取る様にリズム隊が
展開し、緊迫感を感じさせるドラマティックかつスリリングな疾走を開始。
曲調といいコーラスといい、「GAMMA RAY」に似た曲が有った様な・・・。
2曲目はちょいとアメリカン寄りのハードロックチューン。
パワフルなバンドサウンドの中では迫力有る打音を轟かせるDr.が存在感を放ち、
特にGt.はまずワイルドなギターリフがカッコ良く、弾き回しもフックとして
機能している様に感じられる。ただ、間奏のギターソロは何かモゴモゴした様な感じで
イマイチだな。せっかくの見せ場なのに、勿体無い。
4曲目はミドルテンポ曲。バンドサウンド自体は坦々とした感じだが、歌メロは
なかなか良いし、Vo.とコーラスは熱く、力強くて良いな。
5曲目は1曲目同様、GAMMA RAYに似た曲が有った様なモノだ。
6曲目は不穏な雰囲気を演出するGt.に始まり、バンドサウンドが
ダークかつ重厚な進行を聴かせるドラマティックなミドルテンポ曲かと思いきや、
歌メロに入るとドラマティックさが大きく減退してしまうのが勿体無いな。
鐘の音のSEで始まる8曲目は憂いを帯びた叙情的な哀愁のメロディーを
Gt.が奏で、その雰囲気からは漂う様な、幻惑する様な、トリップした様な
サイケデリックな感覚へと誘われるインストだ。
9曲目は邪悪さと威容を感じさせるダークなイントロに始まり、
ギターリフを軸にミドルテンポで進行するかと思いきや、急にアップテンポへと展開。
別のリフを軸にして軽快に進行する。
10曲目のミドルテンポ曲はズドンと打ち落とされる坦々としたDr.が印象的で、
打ち込みに合わせての縦ヘドバンする姿が想像出来るな。
また、絡むGt.が重厚感を出している。
ラストの12曲目は再びGAMMA RAYに・・・(以下略)。
本家を聴いた事が無いから比較の仕様が無いんだけど、とりあえず気になった
部分として、まず全体的に歌メロが弱い。間奏のギターソロは良いと
思えるのが無かった。バンドサウンドに関しても、もう少し厚みが欲しかった。
Gt.とDr.ばかりではなく、Ba.がもっと前面に出てれば良かったな。
本家に満足しているリスナーは特に聴いてみる必要は無いと思う。
評価 76点
2,4,8がオススメだ。