楊 興新(ヤン シンシン)

(中国)

「慕情」(99年作)

1.慕情  2.草原情歌  3.舞  4.兄弟(あに)との語らい  5.荒城の月

6.禁じられた遊び(愛のロマンス)  7.ウォアイニィ  8.遠くへ行きたい  9.黄砂

※7曲目は漢字なのだが、一字変換出来ない字が有り、カタカナで記してあります。

遼寧省丹東市出身の胡弓演奏家・作曲家の4th。

「胡弓」という楽器を馬徳が初めて知ったのは数年前の事。

エイベックス系ハードポップユニット「Do As Infinity」のシングル曲で

胡弓を使った曲が有り、その音色を聴いて胡弓の存在を知り、興味を持った。

馬徳はこの人の事は全く知らなかったのだが、そっちの方面では

かなり名の知れた人の様で、中国、日本で幾つかの賞を受賞しており、

10枚以上のアルバムをリリースしていて、皇后陛下御誕生日祝賀の席や、

中国の国家主席が来日した際の晩餐会で演奏を披露している。

また、胡弓として初めて和音を奏でる事を可能とした「三弦板胡」を創作したり、

従来、座って演奏する胡弓を独自のベルトで固定し、立って演奏する「立式演奏

スタイル」を発案確立するなど、胡弓の発展、開拓に大きく貢献している人だという。

今作では自作曲以外に、中国スペイン民謡、滝 廉太郎の

「荒城の月」をアレンジしたモノや、他作曲家の提供曲が収録されている。

個人的に気に入ったのは自作曲の方ではなく、

5曲目の「荒城の月」や、スペイン民謡の6曲目だった。

ただ、収録曲のほとんどが哀調のメロディーのため、大きな盛り上がりはほぼ無く

メリハリに欠けている上、どの曲もテンポが似た様なものだから、

1曲1曲は悪くないのだが、通して聴くとダレを感じる人は居るだろうな。

実際、馬徳も最初の内はそうだったし。まあ、胡弓の音色から大きな盛り上がりは

あまり期待出来ないだろうとは思ってたけどさ。

静かに聴き入り、雰囲気に浸りたい人にはオススメ出来るのだが、

激しいのがお好きな人にはちとオススメし辛いかも。

評価 62点

5,6がオススメだ。

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