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(日本)
「〜シロップ〜」(08年作)
1.meiden 2.Beauty I LINE 3.Wonderful Error 4.6:4
5.-蜂- 6.ネクロポリス 7.白地図
東京都出身の4人組ヴィジュアル系ロックバンドの2ndミニ。
09年8月21日のDiaryで記した、15枚程購入した内の1枚である。
ネットで調べた所、06年に結成されたバンドで、
バンド名の意味はスペイン語で「絆・結ぶ・手錠」という意味を持ち、
人と人とを結ぶ「価値」をテーマに「ポジティヴタテノリロック」を追求。
ヴィジュアル系の固定観念に囚われない自由奔放で七変化的な歌声と楽曲、
パーティ・ロック的な要素をにじませたサウンドが特徴的との事。
11年の春をもって活動休止することを発表している。
1曲目のミドルテンポ曲は間奏等でミステリアスなドラマティックさを
演出するGt.とアコギのリフがまず良いのだが、歌メロの
ギターリフが弱いのがちと残念。さらに籠もった音質のBa.が
ちょいと前面に出ているのだが、邪魔というか余計というか、ねぇ・・・。
到ったサビは叙情的にメロディアスで良いけど、
楽曲のメロディアスさを上手く生かせてない印象を受けるな。
2曲目はデスメタル寄りのヘヴィさを聴かせるミドル/走曲だが、
到ったサビはヴィジュアル系によく有るメロディアスなモノだ。
短いけどラップ歌唱が登場するパートも有るぞ。
3曲目は歌謡曲寄りのミドルテンポ曲で、リズム隊はノリの良さを出し、
Gt.は寂れた様な哀愁の雰囲気を演出する。
コーラスが加わるブリッジからJ-POP寄りの曲調になり、一部で
モロに「KinKi Kids」の某曲っぽい歌声が聴ける。
4曲目はハードかつヘヴィなバンドサウンドが展開するミドルテンポ曲。
Vo.の声質がヴィジュアル系なため、ハード/ヘヴィさが減退する様に
感じられる。一部でガラ悪い声で歌っているが、下手というか
合ってないというかで逆効果。駄目だよ、こんなの。
5曲目はよく有る叙情的なメロディアス走曲かと思ったら
ミクスチャー/ヘヴィなミドル/走曲へと展開。曲自体は悪くないな。
途中で顔を出すコーラスもヘヴィなバンドサウンドに合っているし。
だが、到ったサビはヴィジュアル系のメロディアスなモノで、
正直、弱い。それまでの展開が無駄に・・・勿体無いわ・・・。
6曲目はライヴで盛り上がりそうな縦ノリの疾走を聴かせ、
途中でテンポダウンしてミクスチャー/ヘヴィなパートへと展開する。
サビは有るけどあまりサビって感じがしないな。
ラストの7曲目は叙情的にメロディアスかつドラマティックな
哀愁チューンで、ジャニーズ系が歌っても合いそうな曲だな。
ドラマティックさに一役買っているJ-POP寄りのギターリフや
吹き抜ける秋風の様に哀愁を感じさせるKey.(かSyn.)が
良い仕事してるぞ。サビが聴き所だ。
昨今のヴィジュアル系バンドはHR/HMからの影響を感じさせるモノが
多いけど、彼等はVo.の声質とちゃんと向き合っているのだろうか?
Vo.を生かすも殺すも曲しだい。
曲を生かすも殺すもVo.しだい。
合わない事をやっても曲の良さを殺すだけだぞ。7曲目は別だけど。
勿体無さを感じる所の多い作品やね。
評価 57点
7がオススメだ。