broadside
(日本)
「AN INSTRUMENT SCREEN」(06年作)
1.The Bullet Which They Shot Never Returns 2.Cocktail Halftone 3.June 20th
4.The New Day 5.Single Channel TV
神奈川県出身の4人組エモ/スクリーモバンドのミニアルバム。
某複合量販店にて、中古で100円で販売されていたので購入してみた。
ネットで調べた所、02年に結成され、東京、神奈川を中心に活動を展開。
U.S.ハードコアの大御所「TAKEN」のトリビュート作に参加するなど、
スクリーモ、エモコアシーンで注目を集めているバンドである。
ネットでは楽曲の音楽性に関して、
「スクリーモ〜激情メタリックニュースクールといった
ハードコアの要素が全面に出ていながらも、
メロディワークの個性やサビ作りがしっかり目立っており、
曲の中にメロディー、シャウト、それぞれの見せ場を作っている」
と紹介されていた。「UNDEROATH」などの洋楽ファンや
「ENDZWECK」辺りが好きなリスナーにオススメだそうだ。
1曲目は焦りを感じさせるギターリフのイントロに始まり、
Vo.、バンドサウンドとの絡みが憂いを帯びた叙情性を漂わせる本編へと展開。
ギャーギャー喚くスクリームがハッキリ言って邪魔だ。
こういう叙情メロの曲にスクリームは必要無いと思うんだけどねぇ・・・。
せっかくの良い叙情メロが勿体無いわ。
2曲目は哀愁を含んだ退廃的な叙情性を漂わせるパートと
殺伐としたブルータルパートが交互に展開するドラマティックチューン。
クリーンとスクリームの併用具合が良い感じで、ブルータルパートには
このギャーギャー喚くスクリームが良く合っているな。
メタリックなGt.、ゴリゴリしたBa.、緩急を付けたリズムと、
バンドサウンドにはフックが多く、こちらも良い仕事をしているな。
3曲目は叙情的かつエモい、メロディアスチューン。
歌唱は主にクリーンでスクリーモがほとんど無いのが良い。
スクリームばかりでは聴き疲れや飽きが来るので、こういう曲が入っていると
メロディー派としてはとてもありがたい。
初っ端からアグレッシヴなスクリームを炸裂させる4曲目は
80年代末期〜90年代初期辺りのヴィジュアル系の曲っぽい
疾走を展開。疾走感を演出するBa.の唸り具合が良いな。
曲調のせいか、スクリームが有っても何処かキャッチーな感じがする。
後半でテンポダウンしてモダンヘヴィネス系のパートへと展開するぞ。
ラストの5曲目は叙情的かつエモメロディックなロックチューンで
スクリームの必要性をあまり感じないな。全部クリーンで良かったのでは?
メロディーが良いだけに勿体無いわさ。
楽曲は剛ばかりで攻めるのではなく、柔も兼ね備えており、
バンドサウンドがHR/HMよりロック寄りな部分が多いため、
メロディックで聴き易いスクリーモ作に仕上がっている。
個人的にはJ-ROCKに通じる所も感じられた。
これならメロディー派にもオススメ出来るかな。
評価 78点
2,3,4がオススメだ。