hold out hand
(日本)
「power」(10年作)
1.power(インスト) 2.キボウノハシ 3.明日へ向かって 4.START 5.がんばれ 6.be timid
5人組ロックバンドの2ndミニ。
当サイトと相互リンクさせてもらっているのでLinkページから彼等のサイトへ
行かれた方も居ると思う。改めてバンドのプロフィールを記しておこう。
彼等は岡山県で活動中のバンドで、結成は06年。07年からライヴ活動を開始し、
途中、メンバーの脱退/復帰、音源のリリース等を経て
現在(11年6月)に至るまでマイペースな活動を展開している。
今作以前にリリースされた音源は完売したため、現在はオフィシャルサイトで
ダウンロード配信を行なっている。音源試聴サイトでも一部の曲が聴けるぞ。
楽曲の音楽性は、J-POP寄りのメロディアスなロックである。
バンド名の意味としては「手を差し伸べる」と言う意味が有る様で、
そんなバンド名を彷彿とさせるメッセージ性の強いストレートな歌詞と
懐かしい感じさえも漂わせる聴き易いメロディーの楽曲が特徴との事だ。
1曲目は叙情的な雰囲気を演出する音色のGt.に始まり、バンドサウンドが登場。
もう1本のGt.が哀愁を帯びたドラマティックなソロを弾き回す
序曲的なインスト曲。個人的にはもう少し長くても良かったな。
ドラマティックなアップテンポ曲の2曲目はバンドサウンドによる
シリアスかつドラマティックな幕開けの中、泣きを放つソロを弾き回すGt.が
まず実に良い。しかし、歌メロに入ると即座にVo.の力量不足が露呈して
ガクッとさせられ、ギターリフもちと弱いな。焦りや憂いを感じさせる
ブリッジ(多分)ではコーラスが雰囲気を助長する役割を果たしている。
良い感じの流れで到ったサビは明るめだが、これまたちと弱くて残念。
間奏のギターソロに何となくGALNERYUSっぽさを感じたのは馬徳だけだろうか?
3曲目は何処かで聴いた事の有る様なクールなギターリフに始まり、
バンドサウンドが登場。熱気を帯びつつも爽やかでドライブ感有る
アップテンポの進行を展開。間奏のギターソロは
ちょいとスリリングで疾走感が有って良いな。
4曲目は飛行機の離着陸だかのSEに続いてバンドサウンドが疾走開始。
バンドサウンドには厚みが感じられるので疾走感も力強くて良いが、サビに
物足りなさを感じるのがちと残念。間奏の疾走はハードで良いけど
ギターソロがちと引っ込み気味なのが勿体無いな。
5曲目はVo.とGt.によるフォーク調の始まりからバンドサウンドが登場し、
グルーヴ感有るライトでポジティヴな疾走を展開。
歌メロはキャッチーだけど何となく好みが分かれそうな気がするな。
これまた水やら葉音だかのSEで始まるラストの6曲目は90年代初期辺りの
ヴィジュアル系っぽい感じのハードな哀愁の疾走曲だ。
曲によってバンドサウンドとVo.の一体感に欠けるとか
ドラムサウンドがショボいとか音量差が有るとか、
この辺はプロダクション的な問題と思って許容出来るのだが、
Vo.の力量不足が曲の足を強く引っ張っているのは
大きなマイナス点だ。Gt.が結構良い仕事してたりと、楽曲の出来が
良いと思えるだけに尚更勿体無いと思える。
あと、個人的にはBa.がもう少し前面に出ていた方が良いと思う。
とにもかくにもVo.のレベルUPが最重要課題。それさえ
クリア出来れば80点台も不可ではないはず。次作に期待したい所だ。
今作のレビューを行なうに当たって、馬徳は通販で音源を購入しようと
メールを送りましたが、バンド側の厚意によって無料で頂く事が出来ました。
この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
評価 75点
1,3,4,6がオススメだ。