the BOOGIE JACK

(日本)

「黄金ミュージックツリー」(04年作)

1.君へカケル(album version)  2.夜に鳴れ  3.チェーンソング  4.ドレミ街パーティー

5.イッキュウ  6.傘蓋-かさぶた-  7.お願いクラリス  8.Bang

9.プラネットホーム  10.バナナベンチ

愛知県出身の4人組パンクロックバンドの1st。

09年11月7日のDiaryで記した、49枚購入した内の1枚である。

ネットで調べた所、00年に結成された日本語パンクバンドで、

名古屋を拠点に年間3桁に及ぶ精力的なライヴ活動や

イベントへの出演によって動員を伸ばし、04年にメジャーデビューを果たす。

その後、バンドは07年に活動休止に至っている。

楽曲の音楽性は歌謡曲的な哀愁を含んだメロディックパンクである。

青春パンクの範疇で語られるバンドらしいが、個人的には

上記の様に解釈している。まあ、確かに青春っ気は有るけどね。

まどろむ様な夜の雰囲気のイントロで始まる1曲目は走曲。

歌メロは何処か逆境感を感じさせる陰りの有る憂いを帯びたメロディーで

進行するが、サビはポジティヴ寄り明るいメロへと展開する。

悪くはないけど、出来れば陰りの有るメロのままで展開して欲しかったな。

2曲目は1曲目同様、憂いを帯びたメロディーの青春系哀愁疾走曲。

ドラマティックに盛り上がる泣きメロは悲しく切なくて、

泣きたくなる様な、感情を吐き出す様な

激情的エモーションを放ち、胸に迫るモノが有る

3曲目は朗らかに明るいポップな走曲。

4曲目はコミカルにグルーヴィーな疾走曲。

5曲目の走曲は憂鬱曇りがちな歌謡メロで進行するも

サビで明るくなり、ヤングなコーラスが明るさを助長する。

このサビで明るくなる展開はちとイマイチだな。メロディー自体は良いんだけど、

曇りがちのままの方が良かったんじゃなかろうか。

6曲目はドラマティック哀愁歌謡走曲。

この重い雰囲気を纏った暗めシリアスメロディーは良いな。

歌い回しもエモーショナルだし。何処にでも有りそうな青春系の楽曲を

作るより、こういう曲をもっと増やしてもらいたい。

ただ、サビで明るくなるのはイマイチに思うなあ。

7曲目はバンドサウンドがロック寄りで、時おり叙情的な所も聴かせる

疾走曲だ。歌メロはポップ寄りだな。

8曲目はコミカルな演劇の様な穏やかさの感じられる曲で、

昭和3、40年代辺りの日常の風景が思い浮かぶな。

叙情的な幕開けの9曲目はノスタルジック哀愁歌謡疾走曲。

サビは明るくない様に思えて、最後にヤングなコーラス明るさを放つ。

まあ、曲調に合っているから良しとしておこう。

でも、間奏の気の抜けた様なギターソロ頂けないな。

曲のラストのパートではコーラスが叙情的に聴ける。良い感じだから

こういうのが出来るならもっとやって欲しいぞ。

ラストの10曲目はノスタルジック黄昏た雰囲気

青春系哀愁ミドルテンポ曲。

多様性有る楽曲が収録されているのでダレる事は無いと思う。

若干今一つな曲が有るけど、メロディーセンスは良いモノを持っており、

個人的には結構好印象だ。ポップさコミカルさの使い様も

なかなかに上手く、彼等の実力の証明となっていると思う。

これでバンドサウンドが馬徳が好む様なロック寄りで、

Vo.がもっと力強いモノだったら高評価を出せたんだけどね・・・。

正直、残念。惜しい作品だ。

評価 74点

2,6,7,9がオススメだ

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