the youth
(日本)
「何よりも藍(あお)く。」(03年作)
1.12歳の衝動 2.夢、青春。 3.星に願いを 4.冬の残骸 5.負の残像 6.花火
宮城県仙台市出身の4人組叙情ロックバンドのミニアルバム。
「泥の道」というシングル曲が有るのだが、何かのTV番組でその曲が
流されていた事が有り、それでこのバンドに興味を持った。
Dr.の打ち込みと同時に歌い出す1曲目は程々に走る曲。
どんよりとした雰囲気で走り、陰りや憂いを感じさせるサビへ突入する。
Gt.の音色が、冷たさや物悲しさだったり、ギラギラしてたり色々な面を聴かせる。
2曲目は奥に引っ込んだ感じで歌い上げるスロー進行から、
途中で表に出て来てバンドサウンドで疾走する。
3曲目はスロー曲。儚さ、寂しさを感じるサビに到る際の盛り上がりは
徐々にライトアップされていく様な感じだ。
4曲目はミドルテンポ曲。哀愁たっぷりのサビを情感込めて歌い上げるVo.は
何かを訴えかける様な切実さを放っている。
5曲目は疾走曲。何か淡々としてて盛り上がりに欠ける。
ハーモニカの音色から始まる6曲目はスロー曲。
穏やかな様で寂しさを思わせるメロディーで進行し、
哀愁メロのサビは胸で何かジーンと来るモノが有る。
どの曲も叙情的な要素を含んでいて、その叙情性を増しているのが
中村維俊のVo.だ。特段凄い何かを持ったヴォーカリストという訳ではないが、
少ししゃがれたその声質は渋く、独特の味が有る。
全6曲。核となる様な曲こそ無いものの、入門編としては調度良いだろう。
今作だけを聴く限りでは、彼等の真価は疾走曲よりミドル、スロー曲にこそ有る。
評価 78点
3,4,6がオススメだ。