ARK STORM
(日本)
「No Boundaries」(02年作)
1.PLAY FOR YOU 2.SAME OLD FACES 3.BIG SOLDIERS
4.SEARCH FOR THE HIDDEN TREASURE(インスト) 5.EYES OF THE FREE WILL
6.PHOENIX RISING 7.DEMON EYES 8.LIKE A LIVING HELL 9.TO ALL THE LOSERS
10.ROAR OF THE PHARAO(インスト) 11.JUST LIKE THE WATER WITHOUT A SHAPE
太田カツ(Gt.)率いるネオクラシカルメタルバンドの1st。
Gt.の太田カツは、90年代前半に「アストニッシュメント」というバンドで
活動していたらしいが、購入当初、馬徳はバンド名どころか太田カツの名前すら
ロクに知らなかったので、先入観とかは何も無く聴く事が出来た。
馬徳にとってはこれが初めてのネオクラメタルである。
楽曲を聴き始めてすぐに今作最大の致命的欠点にぶち当たる。
悶絶メタルのレビューでも記されているのだが、それはVo.だ。
アストニッシュメントで共に活動していたらしい、今西洋明というこのヴォーカリスト。
「ACCEPT」のウド・ダークシュナイダーに近い声質で、
馬徳には受け付けられるものではなかった。今思えば、このVo.を
聴いた時からACCEPTを受け付けられないのは決まっていたんだな。
さらに最悪な事に、このVo.は車内で聴くと非常に聴き辛いのだ。
音量が低いからじゃないか、と思うかもしれないが、馬徳はあまり
大音量で聴く方ではないのだ。せっかく曲が良いのに、なんと勿体無い事か。
正直、BOOK-OFF行きにすべきか悩んだ。上記の様に曲は良い訳だから。
で、悩んだ末に1つの考えが浮かんだ。
Vo.も楽器だと思えば良いんだ。
そう、これはインストアルバムだと思えば良いんだ!!
結果、手元に残す事が決まった。
凄く失礼だな、と思われるかもしれないが、
そう思わなければ手元に残す事は正直無かった。
1曲目は疾走曲、というより走曲て感じだな。OPを飾るに相応しい曲だ。
間奏ではギターソロ弾きまくりで、しょっぱなから頑張ってる。
2曲目は疾走曲。曲本編に入る際の「AH〜A〜」が良いな。
何処か追い詰められてる感の有る曲だな。
ギターソロも格好良く、ライヴで演ったら盛り上がるんじゃないだろうか。
4曲目は重々しいイントロからギターソロが入り、Dr.で始まりを告げるインスト曲だ。
Gt.はとにかく弾きまくり。曲調が変わると思い浮かぶイメージが変わる。
追う者と追われる者、みたいな感じで。
素人の馬徳にはよくわからないけど、こういう曲は覚えるの大変だろうなあ。
6曲目は、古時計をイメージするアコギのイントロから始まる哀愁のミドルテンポ曲。
終わりの見えない抗争。止まぬ銃声、止まらぬ悲劇。
失ったものは大きく、取り戻す事は適わない。
憎しみが憎しみを呼ぶ悲劇の連鎖に、もう立ち止まる事も出来無い。
ふと振り返る過去に、とめどない虚しさを覚えた。
そんな疲れきった感の有る男達。
という感じのイメージが浮かぶ。・・・ちょっとクサいかな。
8曲目は、緊迫感を感じさせるイントロから始まるミドルテンポ曲。
9曲目は事態が大きく動きだした、って感じのアップテンポ曲。
10,11曲目は、場面がスピーディに移り変わる。
多くの人達を巻き込み、失い、たどり着いた先に待っていた
それぞれの物語の終着点。まさに「最終決戦」。
・・・あくまで馬徳のイメージなので、そんなに気にしない様に。
楽曲は質が高く、ネオクラ好きには全般的に薦められるものであると思う。
ドラマティックというか劇的というか、ハードボイルド、
バイオレンス、スリル、慟哭、あんまり良い言葉が無いが、
そんな感じの人間ドラマを聴いてて思い描いた。
太田カツのギタープレイは、イングヴェイのクローンと
某サイトに有ったけど、馬徳にはよくわからないので気にならない。
イングヴェイ聴いた事無いし(08年10月現在)。
ジャケットは格好良いんだけど、ギターを入れない方が良いと思う。
あと裏ジャケの曲名、わかり辛いから普通に記してほしい。
上記の今作の曲名を入力する際、わかり辛いから全部大文字にしたんだし。
評価 78点
1,2,4,6,9,10がオススメだ。