CARNE

(日本)

「The Sociopass City」(01年作)

1.loid  2.CLONE HEART  3.ecstasy circus  4.OLD SPARKY  5.cat food

6.dance on mars -SOCIOPASS CITY-  7.眩暈  8.白い曲線とナイフ

9.strangler  10.LEFT HAND

1stアルバム。

BOOK-OFF某店にて、中古105円で販売されていたので購入してみた。

ネットで調べた所、「BLANKEY JET CITY」の照井利幸(Ba.)が

00年のバンド解散後に「KOOK」名義で活動していた神内多句磨(Vo./Gt.)と

組んだ2人組のバンド(ユニット?)との事だが、

このアルバム1枚で自然消滅してしまったらしい。

楽曲の音楽性に関して、ネットでは

「Suedeのブレット・アンダーソンを思わせる神内の粘着質なVo.の個性が

強過ぎで日本語に聴こえない。サウンドは正当派のニューウェーブ

感じなのだが、この人が歌うとグラムロックにしか聴こえない

「ゴシックグラムロックの薫りをプンプン漂わせるそのバンド世界は、

漆黒のゴシック・サウンドの奥底に

まるで1本の映画を観る様な深い叙情を感じさせるモノ

などと案内されていた。

個人的には「TIMESLIP-RENDEZVOUS」辺りが

Vo.も含めて音楽性が近いかな、と思う。

1曲目はまどろむ様に穏やかな叙情性に満ちたアトモスフェリック

スロー曲。ヘッドホンで聴いていると、この叙情性の中に堕ちてしまいそうに

なってしまった。眠気との戦いの最中には聴いちゃいけない。

2曲目は陰鬱かつ退廃的な雰囲気のダウナーなスロー曲。

イメージとして中世の村が思い浮かぶが、生気を抜き取られたかの様な

人々の姿は暗く、希望というモノが感じられない。

3曲目は暖かく優しく穏やかな雰囲気のUKロック寄りなミドルテンポ曲。

4曲目は退廃感緊迫感が同居するドラマティックなアップテンポ曲。

終始弾き回されるギターリフが緊迫感を煽り、目立っている訳ではないけど

唸る様なBa.重い雰囲気を生み出す。

5曲目は明るくポジティヴな雰囲気のUKロック寄りなミドルテンポ曲。

6曲目は鐘のSEに続いてバンドサウンドが登場。ノリが良いリフが聴け、

賑やかな雰囲気ダンサブルと言えそうなグルーヴを持った

アップテンポのロックンロールチューンなのだが、割と早く、再びの鐘のSEで

幕を下ろす。その後、ジャズ調のバンドサウンドと街中の人混みSEが流れ、

今度こそ終了。・・・しかし、何でこんな終わり方なのだろう?

7曲目は打ち込み(多分)のDr.がバックで坦々と展開する中、

ギターサウンドが怪しく浮遊し、Ba.重い雰囲気を生み出しつつ展開する

退廃的かつ憂鬱なスロー曲。あまり起伏が無いので無駄に長い感じがする。

8曲目は今作では最も親しみ易いであろうメロディアスなミドルテンポ曲。

9曲目はちょいとスリリングな感じのロカビリー寄りのアップテンポ曲。

ラストの10曲目は電子音(多分)が困惑を表現する様な

アトモスフェリックな曲で、Ba.が雰囲気の不穏さ怪しさを濃くする

役割を果たしている。

馬徳がまだリスナーとして未熟なのかも知れないが、正直、

彼等が何をしたいのかが見えて来ない、というのが率直な感想だ。

1曲1曲は悪くない出来ではあるが、大して変わらない様な曲が多いし。

人によっては確実にダレを感じる事だろう。

ハッキリ言って玄人向けの作品だ。一般リスナーにはオススメは出来無い

評価 54点

8がオススメだ。

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