HELICOID 0222MB
(日本)
「ELE SHOCK!」(02年作)
1.RATMAN 2.NO! I KNOW!! 3.末路 4.HELICOSMO part T 5.Mr. BETA
6.ELE SHOCK! [EMS version] 7.HELICOIDを呼ぶ歌 8.リターンズ
9.HELICOSMO part U(ボーナストラック)
大阪府出身の女性3人組ロックバンドのアルバム。
10年1月25日のDiaryで記した、35枚購入した内の1枚だ。
ファミコン世代には昔懐かしい、80年代を彷彿とさせる
シューティングゲームの様なジャケだが、今作はサントラではない。
ネットで調べた所、96年に結成され、関西を拠点に活動している
先鋭的ガールズロックバンドとの事だ。
チャネリング気味のエクスペリメンタルテイストと
心地良いポップ性を同時に包み込んだサウンドの音楽性は
へタレでクールでアシッドでスペーシーでマイルドでポップなモノ
という事だ。・・・って、それじゃ全然分からんな。
コントでオチへと導きそうな、でも何処か南国風に感じられる
ギターリフで始まる1曲目。バンドサウンドとマラカス(多分)が加わり、
ライトな南国風アロ〜ハ〜系のダンシングな曲になるかと思いきや、
・・・いや、南国風の雰囲気は有りつつも、このズンドコズンドコした
リズムは南国風部族系だな。
そんな感じの曲なのに、スペーシーな雰囲気が感じられるのは何故だろう?
宇宙で部族ダンスってか?ありえないというか、想像すらしないよな・・・。
気の無い様なVo.は有っても無くても同じだわ。
2曲目はシャープなギターサウンドによる割と平坦な感じのリフで始まり、
ハードロックな力強い進行を聴かせるミドルテンポ曲。
熱気の中に爽やかさが感じられ、大地的な広大さをも感じられるな。
アメリカン寄りなのも個人的に好みで良しだ。
3曲目は不審さ、またはスリルを演出する様なベースリフが聴ける
スパイ vs スパイ(ネタが古いな)的暗躍感の有る走曲だ。
4曲目は中東風というか、イスラムな感じの雰囲気のインスト曲
・・・・・・というより雰囲気曲って言った方が良いのかな?
5曲目は宇宙での戦闘を想起させるドラマ性の有る曲だな。
状況としては不利。それも危機的な状況であり、焦りが感じられる。
6曲目は幻惑的異空間なミドルテンポ曲。
昔、ドリフのコントでこれに近い感じの曲が使われてた様な気がする。
7曲目は曲じゃないので飛ばして良かろう。
8曲目はリズム隊のグルーヴに合わせたギターリフがグルーヴを
強調している民族風にダンサブルな曲だ。
曲後半になるとアンビエントな感じの曲調に変化していく。
これで終わるのかと思いきや、最後に盛り上がってから幕を下ろす。
ラストの9曲目は再び異空間なミドルテンポ曲で、その異空間から
自然豊かな大地、またはジャングルでも見おろしている様な感じだ。
曲後半になると空間がグニャリと歪む様な、サイケな曲調へと展開する。
加工されたVo.は聴き手を惑わす様に語りかける感じだ。
「奇妙というか、奇怪な作品だな」、というのが今作を聴いた感想だ。
ハッキリ言っても言わなくても明らかに思いっきり
マニア向けの作品だと思う。一般受けは確実にしないだろう。
個人的には全てダメという訳ではなかったけどね。
評価 46点
2,3,5がオススメだ。