MIDGET
(イギリス)
「the milgram experiment」(01年作)
1.the reflection stared 2.in the head and of the heart 3.a stranger to myself
4.oil 5.she's my superstition 6.she never drowned in the first place 7.room without a view
8.this wonderful failure 9.the danger inside me 10.softly dear jane 11.monsieur man ray
3人組UKロックバンドの3rd。
ネットで調べてみたのだが、経歴等、詳しい情報が見付からなかった。
98年にフジ・ロックに出演しているそうだ。
今作は某複合量販店にて、中古で500円くらいで購入した。いつもの事ながら、
バンド自体の事は全く知らないジャケ買いで、「Mansun」同様、
聴いたら苦手なUKロックだった、というオチを持つ。
当初は良いと思えた曲は1曲だけで、MY BEST用に置いとくだけの存在に
なっていたのだが、このレビューを記すために2年ぶりくらいに聴いてみたら
受け入れられる様になっていたので、手元に残す事にした。
楽曲はUKロックだが、HR/HMの要素を含んでいるので
Mansunよりこちらの方が好みだ。
1曲目は湿り気を帯びた叙情メロディーのミドルテンポ曲。間奏で加わる
ピアノの音色が雨降りの様な雰囲気を醸し出し、歪んだギターサウンドと絡むと
雨足が強くなる様な感じになるのだが、最後にサビの繰り返しを
行なわずにそのまま終わってしまうのは何か物足りない気がするなあ・・・。
2曲目はパンキッシュな疾走曲。ポップな歌い回しと
疾走感溢れる力強いギターサウンドが交わる事により、
適度なアグレッションを織り成す。ロックとの融合具合は絶妙だ。
短いのが欠点だけど・・・。
3曲目はUKロックとUSロック双方の要素を感じさせるミドルテンポ曲。
若干明るくも曇り空っぽいメロディーで進行し、サビでは憂いを帯びた
メロディーへと展開するのだが、あまり盛り上がらないので、当初は
サビの部分がBメロなのかと思った。間奏では短いが
ミクスチャー/ヘヴィロックの様な縦ノリパートが有る。出来れば間奏全部
そうあって欲しかったな。せっかく違う面も見せようとしてる訳だし。
6曲目はミドルテンポ曲。メロディーはUKロックだが、Gt.の歪んだサウンドは
HR/HMのそれであり、3曲目の様な縦ノリパートも出て来る。ただ、
全く同じで工夫が無いのはマイナス点だが。
8曲目はミドルテンポ曲。Aメロではヘヴィロックの様な分厚いギターリフが
聴けるんだけど、ただそれだけ。結局はUKロックになっちゃって、
何のためにヘヴィロックっぽさを出したんだか分からん。
まあ、曲自体はロックなりの力強さが有るので悪くない。
今作では一番メタラー向けだろうと思う9曲目はミドルテンポ曲。
Gt.と重低音を効かせたBa.がワルっぽい雰囲気を演出し、
歌メロでは部分的にブルータルなサウンドを聴かせる。サビでは
Dr.がアグレッシヴに打ち込まれるのだが、Vo.が「加勢大周」って
言ってる様に聴こえたりするのは馬徳だけだろうか?
10曲目はメロウかつマイルドでモロにUKロックなミドルテンポ曲。
まあ、1曲くらいこういうのが有っても良いかな。
ラストの11曲目は2曲目の様に力強いギターサウンドが聴ける曲で、
サビの疾走感は2曲目程ではないけど、今作では一番メロディックで良い。
ただ、サビに到るまでが疾走してないのが残念。最後くらい
疾走して締めれば良いものを・・・ったく、これだからUKロックは・・・。
疾走曲は2曲目だけでほとんどがミドルテンポ曲なので、Mansun同様、
疾走曲好きにはオススメ出来ないし、曲順の構成に問題が有るし、
上記の文章からだとあまり良い感じには受け取られないとは思うけど、
ダレを感じる事無く聴けて、個人的には手元に残すだけの価値は有った。
HR/HMの要素を含んだUKロックが聴きたい人は
一度聴いてみるのも良いかも。
評価 76点
2,3がオススメだ。