Natural Punch Drunker
(日本)
「trace」(04年作)
1.朝 2.土曜日 3.シンクロナイズ 4.波音少し・・ 5.丘を越えて
6.ソラトブフタリ 7.夜汽車 8.Start on Me 9.涙のカケラ 10.スタンドバイミー 11.夜
兵庫県出身の4人組ロックバンドの3rd。
09年11月7日のDiaryで記した、49枚購入した内の1枚である。
ネットで調べた所、99年に大学の音楽サークル内で結成され、
神戸を中心に活動を展開。大型の野外イベントへの出演などを経験し、
03年にメジャーデビューを果たしている。
※現在(10年6月)は3人で活動している。
楽曲の音楽性はポップなギターロックで、
UK寄りの透明感の有る爽快なギターサウンドを聴かせる。
その青春ポップスとも言えそうな楽曲に関して、ネットでは
「思春期特有のやるせない心風景にも似た味わいを
醸している」と紹介していた。
和の雰囲気を感じさせるSE(多分)の1曲目。曲名は「朝」だが
個人的には穏やかな日常の光景が想起されるな。
2曲目は感傷的な叙情泣きメロを聴かせる疾走曲。
ホーンセクション(多分)が華やかかつ叙情的に盛り上げ、
黄昏た雰囲気を演出する。
3曲目は穏やかな日常的メロディーの走曲で
心をなごませる暖かみが有り、ちょいとノスタルジックでもあるな。
5曲目は70年代辺りの歌謡曲を現代風にアレンジしたらこうなった、
という感じの若干フォークっぽいミドルテンポ曲。
6曲目のミドルテンポ曲はBa.が少々前面に出て力強さが有るが、
何処か憂いというか迷いを感じさせつつ進行する。到ったサビでは
その迷いを吹っ切ったかの様なしなやかなメロディーを聴かせる。
このサビメロがとても良く、聴き所だ。
ここに来て英語詞の8曲目はキャッチーな疾走曲。UKロックっぽさが
濃くなっている様に感じられるのは英語詞のためだろうか?
Vo.がメロディーにとても良くマッチしているな。
9曲目は今作中最も力強いサウンドを聴かせる温もりに溢れたミドルテンポ曲。
気落ちしている時なんかに聴くと、前向きになるために
背中を押してくれそうな、そんな力強さをストレートに伝えて来る。
ストリングスも優雅に舞い上げるぞ。
10曲目は晴れやかで活気が有り、ポジティヴ感溢れるミドルテンポ曲。
ロマンティックなサビは少々気恥ずかしいけど良い。
ラストの11曲目は夢見心地の様なおやすみ的メロディーのスロー曲。
今作を聴いてまず思ったのは、
バンド名と音楽性がまるで合ってないという事。
バンド名から音楽性を予想すると間違い無く肩透かしを喰らうだろう。
個人的には「LUNKHEAD」辺りに近い音楽性を予想していた。
肝心の内容に関しては、楽曲の質は良い方なのだが、
個人的にはサウンドにもっと力強さが欲しかった。
似た様な曲が有るのもマイナス点だ。
でも、彼等はポップなロックバンドだからそういうのを期待するのは無理かな。
となると、楽曲の質の向上をもって勝負するしかないか。
評価 75点
6,8,9がオススメだ。