SHY
(日本)
「CIRCUS」(03年作)
1.DOUBLE LIMITS 2.いつもときどき 3.Nana 4.気持ち 5.ラブソング 6.ムジントウ
7.花 8.頬 9.過食症baby 10.ロープダンサー 11.トビウオ 12.After you
女性歌手/ダンサーの1st。
10年1月25日のDiaryで記した、35枚購入した内の1枚である。
ネットで調べ、まとめた彼女の経歴を記すと、
9歳の頃からダンスを始め、それと共に洋楽に親しむようになる。
高校卒業後、ダンスを極めるべく国内外問わず数々のダンサーに師事し、
数々のアーティストのレコーディング、ツアーダンサー、サポートなどを経て
02年からソロアーティストとしての活動を本格化。
03年にデビューを果たす。・・・との事だが、実はSHYとして
デビューする以前に本名の野田麗子名義でも作品を出している。
ネットでは楽曲の音楽性に関して、
「ブラックミュージックをベースとしたポップス、ロック、ファンク、
ジャズ、R&B等、幅広い音楽性を持った楽曲を聴かせる」
と紹介されていたけど、個人的には基本はR&Bだと思うなあ。
1曲目は空虚な雰囲気の感じられる中、打ち込みリズムが展開。
歌い上げるVo.はちょいとメランコリックさを感じさせ、アコギの音色が
それを助長。間奏等で歪みと捻りの効いたギターソロが時おり顔を出すぞ。
2曲目は憂鬱な日常的メロディーの曲だが、Vo.は雰囲気に合わせたモノ
ではなく、情感の込もった歌唱を聴かせるな。
3曲目はラテン系にスパニッシュな感じが少々混じった様なアコギの
弾き回しと、ロックにラテンが少々混じった様なリズム隊が絡み、
躍動するダンサブルかつアッパーな曲だ。
途中で登場するホーンセクションの絡みも良しだな。
4曲目はドリーミーな雰囲気のバラード。ストリングスが上品かつ
優雅に流れるのだが、個人的にはこういう雰囲気は苦手だな。
5曲目はジャズ調のピアノで始まり、スラム街的な退廃感の有る
雰囲気へと展開。Gt.が頑張っていて、不穏、憂鬱、脱力等といったモノを
感じさせる。Dr.はちょっと単調な気がするな。
6曲目は何処か色気の感じられるアダルティックな曲だな。
7曲目はアメリカンなオシャレっ気の感じられるダンサブルな展開を
聴かせるも、サビがJ-POP系R&Bでよく有りがちな
メロディアスなモノになってしまうのが残念やね。
8曲目は和の雰囲気と哀愁を感じさせるアコギの音色が聴けるのだが、
他が加わると2曲目の様な曲調になってしまうな。
9曲目は序盤こそサントラに使えそうなアトモスフェリックな曲調だが、
途中からバンドサウンドが加わり、ちょいとコミカルかつダンサブルで
アクティヴな曲調に展開する。
10曲目はマイケル・ジャクソンが躍動する姿が思い浮かんだ
ダンスチューンで、ロックなギターとの絡みが実に良いな。
11曲目もGt.が良い味出してるダンスチューンで、雰囲気こそ
不穏な感じだが、全体的にはエネルギッシュだな。
ラストの12曲目は穏やかながら寂しげな日常的メロディーの、
普通にポップス寄りなミドルテンポ曲だ。
J-POPのオリコンチャートでよく見掛ける歌謡R&Bとは少々違い、
上記の様な色々な音楽性が感じられるのは確かだな。そのため、
R&Bが苦手な馬徳でもそれなりに受け入れられる仕上がりだ。
作詞、作曲の両方が出来る人なのでその辺も評価するぞ。
個人的には10、11曲目の様なロックなギターとの
絡みの良い曲がもっと多ければ良かったなあ。
評価 74点
3,10,11,12がオススメだ。