島本須美
(日本)
「藍のワルツ」(96年作)
1.藍のワルツ 2.恋に酔わせて 3.Teens 4.森の子守唄 5.傘はいらない
高知県出身の声優のミニアルバム。
某デパートにて、新品で購入したモノである。
大分前に他所のレビューページで記したので憶えている方も多いと思うが、
90年代に青い春の時代を過ごした馬徳は「オタク」と呼ばれる部類の人間に
かなり近かった。で、声優にも興味を持った訳だが、
以前にレビューした冬馬由美は馬徳が2番目に好きな声優で、
彼女、島本須美は馬徳が1番に好きな声優である。
著名な出演作には「ルパン三世 カリオストロの城」のクラリスとか、
「風の谷のナウシカ」のナウシカなどが挙げられる。
ちなみに、馬徳が彼女を知ったのは昔懐かしきPC Engine用のソフトとして
発売された「夢幻戦士ヴァリス」シリーズである。
楽曲の音楽性は、歌謡曲または歌謡ポップスである。
彼女は複数の作品で主題歌や挿入歌を担当しているが、
本人にとっては歌は苦手なのだそうだ。
1、2曲目は昔の歌謡曲風の曲で、1曲目は秋から冬へと
移り変わろうとする、冷たい潮風が吹き抜ける港町を舞台とした、
大人の女の憂いが漂う様な哀愁劇といった感じの曲。
2曲目はあまり売れてない、二線級以下の歌手による
地方巡業先のキャバレーでの歌謡ショーを想起させる曲。
雰囲気としては70年代辺りで、わざと下手に歌っている感じが
そのイメージを湧かせるのだ。
3曲目は何故か児童の様な声で歌い回されるライトな曲。
正直、驚いた。知らずに聴いたら絶対彼女だとは思わないだろう。
4曲目はイントロや間奏などで中国辺りの異国情緒を想わせ、
曲本編では母親の様な母性を感じさせる優しい歌唱が聴ける穏やかな曲。
ラストの5曲目は大人の女の憂いや切なさを漂わせる曲。
1曲目は舞台が地方だが、こちらは都会感が有る。
通して聴いた率直な感想としては、レコード会社のスタッフは
何考えて今作を作ったのだろうか?という事だ。
声優さんはこういうのも出来るんだぞ、というのを見せたくて
3曲目みたいなのを入れたのかも知れないが、大多数のファンは
まずこんなのは望まないと思うぞ。勿論、馬徳もだ。
それに5曲バラバラとまではいかないが方向性にまとまりが欠ける。
全体的に見て散漫に思えても作品として成立しているモノは
沢山有るのだから。ファンとしてもリスナーとしても今作への不満は大きい。
好きな声優のなら音楽性など大して気にしないという声優ファンならば
良いだろうけど、その声優に対するイメージを崩される事を嫌うファンや
楽曲の良し悪しを気にするリスナーにはオススメ出来無い。
評価 48点
5がオススメだ。