冬馬由美
(日本)
「EQUUS」(94年作)
1.MYSELF 2.雨のように 涙のように 3.つぶやき 4.STRAY TOWN
5.モッキンバード 6.セピア色のデ・ジャ・ヴ 7.South Side Window 8.青い瞳
9.60分のメリーゴーランド 10.Happiness and Very Kind
東京都出身の声優の2nd(違ってたらスマン)。
冬馬由美では最初に購入したアルバムである。
一応間違いの無い様記しておくが、名前は「ふゆ まゆみ」ではなく、
「とうま ゆみ」である。
「何で声優のアルバムなんぞがレビューされとるんじゃあ?」
とか思った方は「このサイトについて」のページを読む様に。
「BLINDMAN」のレビューページを見た方はご存知かと思うが、
90年代、「オタク」と呼ばれる部類の人間にかなり近かった馬徳は声優にも
興味を持った。ちなみに、今作の冬馬由美は馬徳が2番目に好きな声優だった。
しかし、社会人になって音楽に興味を持ち出すと、段々オタクっ気が薄れていき、
現在(08年11月)では音楽に取って代わられてしまっている。
今、毎週見てるアニメなんてガンダムくらいで、他は一切見ていない。
それよりも音楽を聴いていたいのだ。
では、アルバムの話に行こう。
今作は最近90年代の「KING RECORDS」の様になって
不況の音楽業界を生き残ろうとしている感の有る「VAP」からのリリースである。
百石 元という人の音楽プロデュースでCity Soundに挑戦したらしいのだが、
「City Sound」ってどんなのを言うんだ?
で、レビューを書くにあたって聴き直してみた。
確かに都市を想起するサウンドで、10代より20代の大人向きのものだ。
捨て曲は無く、良い曲ばかりである。
3曲目はミドルテンポのゆったりとしたメロディーの曲。
高層マンションの自宅の窓から、雨降りの街中を物憂げに見下ろす、
そんなシーンが思い浮かぶ。
5曲目は淡い感じのスローバラード。在りし日の思い出をささやく様に歌い上げる。
6曲目はムーディーなミドルテンポ曲。
メロディーと声が凄くマッチしていて、歌われる詞のシーンが易々と思い浮かぶ。
7曲目はアップテンポ曲。気持ち良く晴れた5月の週末、友人と街へ出掛けて
ウィンドウショッピングをしたりお気に入りの店に行ったりと、そんな光景が思い浮かぶ。
8曲目はピアノのメロディーに乗せて歌われるバラード。
シンプルだが、それもまた良し。ピアノの音量はもう少し大きめにしても良かったな。
9曲目は夜の遊園地をイメージするミドルテンポ曲。
メリーゴーランドがゆったりと回る中、周囲の光景が心地良く変化する
イメージが湧いて来る。間奏のギターソロも雰囲気出してるぞ。
オタクに近かった当時、今思い返してみると不思議なもので、
好きな声優さんのなら音楽性など大して気にしないという考えだったのだが、
オタクっ気が薄れて音楽っ気が濃くなると、楽曲の良し悪しが気になる様になり、
ダメだと思った音源は全てBOOK-OFF行きとなった。
今作はその中の生き残り組の1枚だ。
半分以上の曲で本人が作詞を担当している所も評価出来る。
声優のアルバムでは質が高い方のアルバムだ。
声優の、という事を抜きにして普通に聴いても、きっと楽しめるのではないかと思う。
評価 82点
3,5,6,7,8,9がオススメだ。