Yngwie Malmsteen

(スウェーデン)

「Attack!!」(02年作)

1.RAZOR EATER  2.RISE UP  3.VALLEY OF KINGS  4.SHIP OF FOOLS

5.ATTACK!!  6.BAROQUE & ROLL(インスト)  7.STRONGHOLD  8.MAD DOG

9.IN THE NAME OF GOD  10.FREEDOM ISN'T FREE  11.MAJESTIC BLUE(インスト)

12.VALHALLA  13.TOUCH THE SKY  14.IRON CLAD  15.AIR(インスト)

16.NOBODY'S FOOL(ボーナストラック)

ストックホルム出身の世界的ギタリストの12th。

09年5月17日のDiaryで記した、15枚購入した内の1枚である。

基本的にはメジャーな存在に背を向ける馬徳なのだが、

「ARK STORM」ネオクラシカルメタルに触れて以来、

「大御所のサウンドはどれ程のモノなのか?」と思う様になった。

そういう訳で、期待も大きく購入に至ったのさ。

レビューするに当たり、ネットで大御所に関して調べてみたのだが、

どうも人間的にはかなり問題の有る人の様だな。

「天才と馬鹿は紙一重」とはよく言ったものである。

今作でVo.を務めるのは元「RAINBOW」ドゥギー・ホワイト。

今作で初めて触れた彼のVo.は、声質的には好きな方だけど

可も無く不可も無くといった感じで・・・地味だな。

1曲目は困惑を表現する様なギターリフ印象的なミドルテンポ曲。

ダーク焦燥感漂う重い雰囲気を展開するのだが、

1曲目に持って来るような曲じゃないと思うなあ・・・。

2曲目は過酷な道程を想起させるドラマティック逆境的メロディーの

疾走曲。悲しき哀愁風となって泣きを運んでいく様であり、

Key.荒涼とした雰囲気を演出している。

3曲目はミドルテンポ曲。怪しげな雰囲気のイントロで始まり、

バンドサウンドが登場。憔悴感漂うドラマティックなメロディーに乗せて

歌い上げるVo.慟哭を加味している。

ARK STORMにもこんな感じの曲有ったよなあ・・・。

4曲目は煌びやか様式美リフで始まるのだが、

このリフを聴くとシンデレラの物語が思い浮かぶのは馬徳だけだろうか?

これペダル奏法っていうらしいね。

肝心の曲本編は切なさ憂いを帯びたドラマティックな走曲だ。

イントロ〜歌メロに到るまでに弾き回すGt.カッコ良い5曲目。

大御所の本領発揮といった所かな?しかし、肝心の本編はというと、

これもARK STORMで聴けた様な走曲なんだよなあ・・・。

6曲目は様式美に、アクティヴに、ドラマティックに展開する

インスト曲で、Gt.弾き回しまくりである。

7曲目はミドルテンポ曲。曲名の様にGt.ストロングさを感じさせる

ハードロック寄り漢の哀愁曲といった感じだ。

今作中ではストレートな疾走を聴かせる8曲目。

疾走にマッチしたギターソロが凄くカッコ良い間奏が聴き所か。

曲の最後ではKey.ソロが聴けるぞ。・・・短いけど。

イングヴェイ自身がVo.を務める10曲目はミドルテンポ曲。

声質は悪くないんだけど声量が全然足りない

11曲目はバラードの様なインスト曲。ゆらめく様な叙情的な哀愁

切なく聴かせる部分が良い。

12曲目は雄々しく勇壮な哀愁漂う走曲。

長い曲だけどそれを感じさせない。今作一番のオススメ曲だな。

13曲目のミドルテンポ曲は教会音楽風っぽいというか、7、80年代辺りの

プログレっぽい感じのKey.の音色が神々しさ感じさせる。

哀愁曲なんだけど雰囲気は全体的に明るいな。

14曲目は包み込む様な穏やかさの有るイントロで始まり、

バンドサウンドが登場。何かに疲れ切っている様な雰囲気が感じられる

哀愁の走曲を聴かせる。サビなんか聴いてると泣きが入ってるみたいだ。

15曲目は「バッハ」の作曲した「G線上のアリア」Gt.版である。

荘厳かつ叙情的で良い感じだ。

1曲1曲の出来は悪くないんだけど、アルバム全体の流れとしては

淡々としていて盛り上がりに欠けるのが最大の欠点だろうか?

期待が大きかった分、残念な気持ちが強い。今作から入ったのがマズかったかな。

正直、今作を聴くくらいならARK STORMの方が良いわさ。

まあ元々、今作は賛否が結構分かれているらしいので

下記程度の評価が妥当な所なのかな。

評価 76点

8,11,12,13,15がオススメだ。

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