Hyd Lunch
(日本)
「“a line”」(04年作)
1.クリア 2.喜び 3.拍動(5.t.t.m) 4.やさしい唄 5.季温(SE) 6.イソウ
3人組ロックバンドのミニアルバム。
リサイクルショップ「サンタの倉庫」にて、「STATIC-X」の2ndの様に
ホコリをかぶって薄汚れていたのを「コーチガリー」の音源と一緒に
中古で100円で購入したのが今作だ。
ネットで調べた所、02年後半に本格的な活動を開始した様で、
「人が人として持ち合わせる優しさ暖かさ、そして切なさ」
上記のテーマを
(Voice+Instrumental)×effectを駆使して音や言葉を
響かせ伝えるというコンセプトでもって
新宿、渋谷、下北沢を中心にライヴ活動を行なっている。
今作に関する楽曲の音楽性は、
ポストロック的要素が全面に出ているとHPに有った。
ドラマティックさが有るけど、何度聴いても音楽性がピンと来なかったので
案内が有ったのはありがたいものだった。
1曲目は弾き回されるGt.から強い風が吹いている情景が想起される。
Vo.入りではあるが、楽器の一部の様な役割を果たしていて、
哀愁の雰囲気を助長している。
2曲目は穏やかだが、Gt.の叙情的なアルペジオが脱力感を
演出している。サビで盛り上がるが聴き所とは言えないな。
焦りを感じる3曲目は困難と戦っている様な苦しい境地を想起させる。
4曲目は電子音(多分)による精神世界で自問自答している様な
雰囲気で始まり、バンドサウンドが加わるとしみじみとした
穏やかで叙情的なスロー曲へと展開する。
5曲目は数多くの虫の声が聴ける夏の夜の雰囲気の短いSEで、
そのまま続くラストの6曲目は異空間にでも迷い込んだ様な感じの
雰囲気で、心の不安を煽る様にGt.が奏でられる。途中から
退廃感が加わって雰囲気が重たくなり、不安をより強く煽られる。
ざわざわと悪寒でも走りそうな感じだ。曲の最後の方ではノイジーで
濁流の様な盛り上がりを展開し、冷たいピアノがドラマティックさを演出する。
ドラマティックでイージーリスニングに通じそうな今作の楽曲は
決して嫌いではない。けど思いきり好きにもなれない。
聴き手を惹き付けるモノに欠けてるのよね。
馬徳の様にハードでアグレッシヴかつメロディアスなモノを好む
リスナーには、このポストロック路線はオススメ出来んなあ。
評価 68点
4,6がオススメだ。