LEE Z
(ドイツ)
「TIME LINE」(95年作)
1.Up To The Sky 2.Way Of Live 3.Fancy Dress Ball 4.Hands Of Touch
5.Try To Find My Way 6.Hold On 7.Getting Older(インスト) 8.Sad Paradise
9.Don't Wanna Loose My Mind 10.One Night Love Affair
1stアルバム。
08年9月に長野県上田市に有るメディア書店にて、新古品で780円で
計6枚購入した内の1枚だ。「PRIME TIME」の1st、2ndに続いて、
これで5枚目のレビューである。
ネットで調べた所、ドイツの北西、ヴェストファーレン地方のミュンスター出身の
5人によって結成されたバンドであり、「MEKONG DELTA」の
ラルフ・ヒューベルト(Ba.)が今作をプロデュースしている。
商品の帯を見ると、「メロディアスパワーメタル」とあるのだが、今作を
聴いた限りでは、プログレの要素を含んだメロディックメタルといった所だろう。
Vo.は薄っぺらい高音で、アグレッシヴなHR/HMには
絶対的に向かないだろうけど、今作の様なメロディック路線ならOKだ。
ちなみに、「MEATWAGON」や「CENTAUR」同様、今作は
テイチクからのリリースである。
1曲目はカウントを取る様なドラマティックなイントロから、
急発進する様に勇敢なフレーズを弾き回すギターソロと共に疾走を開始。
盛り上がるサビはKey.のキラキラした音色が流れる様に奏でられる。
こういうKey.の使い様も有るのだな。悪くない。間奏のGt.とKey.による
ソロの掛け合いはどちらも良い味出していて面白い。
2曲目はGt.が不穏な雰囲気を演出しつつ進行するドラマティックな
ミドルテンポ曲。サビの不安を煽る様な叙情メロが良く、
間奏の手前で情感込めて歌い上げる部分も良い。
3曲目はアップテンポ曲。暗闇を照らし出す様な活力溢れるKey.が
加わるサビはドラマティックさと勢いが加味される。
4曲目はミドルテンポ曲。何処かサントラ曲っぽい感じのする、
湿り気混じりのドラマティックな曲だ。
5曲目はミドルテンポ曲。気持ちよく冴え渡る、雲一つ無い大空を漂う様な
叙情浮遊感メロディーで、Gt.が陽光の様に煌めく音色を奏でる。
6曲目は、孤独感を感じる物悲しいGt.の音色と歌い回しで始まる
イントロから、哀愁のバラードかな、と思ったら走曲だった。曲自体は
悪くないんだけど、イントロ部分の方が凄く良く、キラー曲になりそうな
予感が有ったので、そのまま哀愁曲にして欲しかったなあ。残念。
7曲目はインスト曲。
8曲目はミドルテンポ曲。核心に向かって忍び寄る様な緊張感有る
ドラマティックな雰囲気の中、そのまま歌い始める。途中から
バンドサウンドが加わって哀愁のメロディーを歌い上げる・・・のは良いんだけど、
終わり方が唐突にフェードアウトする感じなので、そこがマズかったな。
9曲目は走曲。Key.(と多分Vo.)がメロディーに湿り気を加味している。
サビのメロディアスな哀愁メロが良いな。
ラストの10曲目はミドルテンポ曲。若干大仰な曲調で、
部分的にJ-POP歌謡的な面を聴かせる。
アグレッシヴ派のリスナーには向かないだろうけど、メロディー派の
リスナーには強くオススメ出来るだけのモノが有り、このメロディーは
間違い無く日本人向けのモノであると思う。
メロディアスハードを好むリスナーにも受け入れられるのではないだろうか?
評価 79点
1,2,3,5,9がオススメだ。